サーバーレスな観点でWEB3の認証を考察!EthSign3.0で異なるウォレットでログインすることは可能になるのか🤔 ?

サーバーレスな観点でWEB3の認証を考察!EthSign3.0で異なるウォレットでログインすることは可能になるのか🤔 ?

2022.10.11
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こんにちは!

今回は EthSign3.0 における WEB3 認証についてまとめました!異なるウォレットでのログインが可能になるのか、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

想定する読者

  • EthSign3.0 における WEB3 認証について知りたいヒト
  • EthSign3.0によって異なるウォレットでのログインが可能になるのか知りたいヒト

はじめに


EthSign、ブロックチェーン技術を用いた電子署名の生成から検証(スマートコントラクト)の仕組みを提供しているサービスです。

契約を管理できる分散型 WEBサイト「EthSign3.0」と、スマートコントラクトを利用した契約を自動執行する契約フレームワーク「EthSign Smart Agreement」を提供しています。

EthSign の最も魅力的な特徴としては、分散型スマートアグリーメントプラットフォーム(電子署名の電子化)であることです。ユーザーはブロックチェーンを介して自動的に実行されるスマートアグリーメントを作成することが可能です。

2019年10月にプロジェクトがスタートし、2021年5月に「EthSign3.0」をリリースしました。リリースされてからの期間が短いように見えますが、ブロックチェーン自体の歴史が現在まだまだ浅いため、ブロックチェーンのアプリケーションの中では極端に歴史が浅いわけではないでしょう。

EthSign 3.0 とは

EthSign3.0 は、電子署名のプラットフォームです。ユーザーは自分のプライベートキー(ウォレット)や、 Eメール・携帯番号・ Twitter などのソーシャルメディアアカウントを通じて生成したプライベートキーで特定の文書(主にPDF)に署名し、電子署名とそれに関連する操作を記録できます。

記録はすべてブロックチェーン上に保存され、署名された文書は暗号化されて分散型ネットワークに保存されるのです。これらの機能モジュールは3つのレイヤーに分けられます。

レイヤー1:エンドユーザー

エンドユーザーは、ユーザーの手元に保存されている取引 ID(トランザクションID)にアクセスします。このレイヤーは、プライベートキー管理と ID 管理の2つに分けられます。

プライベートキー管理は主に、ソフトウェアおよびハードウェアウォレットと、ユーザーの保有するプライベートキーによる署名をサポートする ID マッピングプロトコルによって実現されます。

ID マッピングプロトコル

TorusMagic Formatic は、WEB2 ユーザーのアクセスを分散型ネットワークにマッピングする ID マッピングプロトコルであり、E メールや Google 、 Facebook 、 Twitter その他の既存アカウントを通じてユーザーのパブリックキー・プライベートキーのペアを生成します。

ID 管理プロトコルは、 ID からブロックチェーンアドレスへマッピングするレイヤーを形成し、ユーザーが ID を変えることなくブロックチェーンを変更できるようにします。

対して EthSign3.0 に組み込まれた Ethereum Name Service (ENS) は、現在最も主流なドメインネーミングシステムです。任意のドメイン名から異なるチェーン、 E メール、さらにはアバター上の異なるアドレスを生み出します。近い将来、より多くの組織や個人がこのシステムを利用し、ドメイン名をパブリックな ID として使うようになるでしょう。

レイヤー2:オンチェーンとオフチェーンの相互作用

オンチェーンでは、取引のすべてがブロックチェーンのネットワークでリアルタイムに記録されていくのに対し、オフチェーンでは、取引の最初と最終的な取引の結果だけがメインチェーンに記録されます。

オンチェーンネットワークでは、常に取引記録を記録するためデータ量が膨大となり、規模が拡大にするにつれて一回の取引に要する時間がオフチェーンよりも確実に上がります。

たとえば、Venmo による即時送金は即座に入出金がされますが、ビットコインによる従来のオンチェーンによる送金では最大10分以上を要します。この処理に対するレイテンシーはユーザー体験に悪影響を及ぼすと言えますね。

話を戻しますが、 EthSign では、オンチェーンからオフチェーンへのデータ要求が頻繁に行われます。ユーザーが DApp にログインした後、通常であればブロックチェーン全体をすばやくスキャンする必要があり、このプロセスは私たちが普段慣れているようなアプリケーションの優れたユーザー体験とはいえません

ノード RPC と直接通信する場合、このプロセスは少なくとも数分かかるうえ、高い確率でデータフローの中断やエラーが発生します。そこで EthSign は、 The Graphとの連携により異なるチェーン上に Subgraph を設置することで、上記の処理を数秒で完了できるようになったのです。

通知プッシュによる解決

オンチェーン情報をオフチェーンに移動させるもう一つのシナリオは、通知プッシュです。たとえば、富岡さんは炭治郎さんをチェーン上の署名者に指定しますが、炭治郎さんは現実世界では何の知識も持っていません。よって、関連する出来事を SMS や E メールで関係者に間に合うように送る情報プッシュサービスが必要となります。

レイヤー3:分散型ネットワーク

DeFi プロジェクトとは異なり、ほとんどの WEB3 プロジェクトでは、スマートコントラクトとストレージブロックチェーンを同時に使用します。大量のメタデータはストレージネットワークに格納される必要があり、そのインデックスはスマートコントラクトに戻され、保存されます。

スマートコントラクトのプラットフォームという観点では、マルチチェーンである Ethereum システムがまず形成されたうえで、 EVM (Ethereum Virtual Machine)  互換ブロックチェーンも MetamaskThe GraphChainlink 、その他のサポート設備との互換性を作ろうと動いているのがわかります。

つまり、マルチチェーンの Ethereum エコシステムにおいては、異なるチェーンが異なるシャードを自然に形成し、 EthSign はすべての EVM 互換ブロックチェーン上にスマートコントラクトをデプロイします。

EVM エコシステムには、最も多くのスマートコントラクトテンプレートと関数ライブラリー、さまざまなエコロジープロジェクトが含まれています。これらのコンポーザビリティは、豊かな開発効率を与えてくれます。 Superfluid のストリーミング決済や Ampleforth の Rebase など、チェーン上でしか実現できないことが、 EthSign を通じて現実世界とつながるのです。

EthSign は IPFS と Arweave を採用

ストレージネットワークという観点では、 IPFS は Crypto Art や Metaverse 、その他の大量のメタデータストレージを要するシナリオにおいて主要なポジションを築いています。関連インフラはもちろん、ファイルの安全な保存を可能にするインセンティブレイヤーがまだ欠けた状態です。 Filecoin はノード数は多いですが、一定期間のストレージしか提供できず、チェーン上の「永久保存」のニーズには応えられません。

Arweave が提供する永久保存機能は、徐々に多くのプロジェクトから支持されるようになりました。しかし、スマートコントラクトブロックチェーンとストレージブロックチェーンをどのように分散化し相互運用するかはまだ整理が必要であり、この分野は急速な発展を続けています。

EthSign では、 IPFS と Arweave を同時に使用しています。 Arweave のノードプラグインは、2つのネットワークに同時にファイル保存することを可能にし、 IPFS での検索も容易にしながら、 Arweave を通じてファイルの永続性を提供しているのです。

EthSign 3.0 は、完全なサーバーレス

EthSign3.0 は完全なサーバーレスであるため、ユーザー数が増えても運用・保守のコストは増えません。開発者はスマートコントラクトに対応したビジネスロジックを作成し、AWS 等のインフラにデプロイすれば簡単に利用を開始できます。

EthSign 3.0 で Ethereum の古いコントラクトをカバー

通常 Ethereum では、新しいスマートコントラクトは古いコントラクトをカバーできないため、開発者は実質的に古いバージョンと並行して新しいバージョンをデプロイすることになります。

そのため、過去にやり取りされた契約を新しいバージョンで取り出すためには、開発者自身で過去のバージョンの契約に保存されたデータもインデックスすることを保証しなければなりません。

EthSign3.0 はアップグレード可能なスマートコントラクトを使用しているため、開発者はユーザーデータを保持しながらコントラクトロジックを簡単にアップグレードすることが可能です。この機能は、正式にリリースされる製品には不可欠だと言えます。

まとめ

今回は、電子署名のプラットフォームである EthSign3.0 について、その仕組みや WEB3 認証に関する状況をまとめました!

EthSign3.0 は、分散型で透明性の高い電子署名プラットフォームとして大きな注目を集めています。 WEB 3 アプリケーションについてはまだ発展途上ではありますが、今後もさまざまな進化が期待できるでしょう。

ブロックチェーン技術を用いた信頼性の高い電子署名を利用したい方は、 EthSign3.0 を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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