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今回は、 ブロックチェーン技術を応用したプラットフォームであるイーサリアムについてまとめてみました! ERC-20 トークンや Gas 、 ETH など基本となる用語や仕組みについて解説しているので、ぜひお役立てください。
イーサリアムネットワークを理解するには、 ETH (イーサリアムまたは「イーサ」)、 Gas 、 ERC-20 トークンという3つの要素が不可欠です。これら3つの組み合わせがネットワークを動かし、マイナー(採掘者)にインセンティブを与え、イーサリアムブロックチェーン上のトークン生成を可能にしているのです。
暗号通貨 ETH (または「イーサ」)は、イーサリアムにとってのデジタル燃料です。車を動かすにはガソリンが必要なように、イーサリアムブロックチェーンで取引するには ETH が必要になります。
イーサリアムにおいて、 ETH は取引実行に必要なコンピューターのパワーです。再び車で例えると、エンジンを動かして車が目的地まで走るために必要なガソリンの量だといえるでしょう。
そして、取引成立にどれだけの ETH が必要かを計算するため、イーサリアムの開発者たちは Gas という概念を作り出しました。
Gas は、イーサリアムネットワークが取引を処理するために必要なコストです。
車の例でいえば、ガソリンスタンドで補充した燃料に対する代金です。 ETH を送ったり、スマートコントラクトのやり取りをしたりするなど、イーサリアムブロックチェーン上に記録されるべきものに対しては、すべて費用を支払わなければなりません。その金額は Gas で計算され、 ETH で支払われるのです。
ビットコインのマイナー(採掘者)は取引処理のために手数料を請求しますが、イーサリアムでも同様です。また、イーサリアムのマイナー(採掘者)が取引を迅速に処理するよう、インセンティブが設けられています。
Gas の相場はイーサリアムネットワークの混み具合、つまりどれだけの取引を認証する必要があるかによって変動します。
イーサリアムは、ビットコインのような単なるブロックチェーンではなく、プラットフォームです。ほかのトークンや、スマートコントラクトを使用した分散型アプリケーション(dapps)をイーサリアム上に構築できるのです。
イーサリアムの人気が高まり、人々が独自のスマートコントラクトを作成するようになると、ある問題が発生しました。これらの異なるコントラクトをどのように相互作用させるかという問題です。
その答えが ERC-20 トークンでした。 ERC-20 トークンは、コントラクトの相互作用を容易にするためのプロトコルとなりました。
ERC-20 トークンによるプロトコル化は、イーサリアムネットワークにおいて開発者による独自トークン作成を可能にします。そのおかげで企業は独自の暗号通貨を構築することなく、容易にブロックチェーン製品を開発できるようになりました。
結果として、 Uniswap の UNI トークンのように ERC-20 トークンの利用を続けるものもあれば、 Binance Coin のように独自のブロックチェーン構築に切り替えた暗号通貨もあります。
ERC-20 トークンは、イーサリアムネットワークで最も広く利用されているトークンです。機能に対する支払いに使用されるほか、ユーティリティトークンとしても利用されます。また、商品やサービスの支払いにも使用できます。
トークンの特徴は以下の3点です。
あまり知られていませんが、EOS や Tron 、 Vechain はすべて ERC-20 トークンによってもともと発行されており、その後にそれぞれのメインネットへと移行されました。
多くの ERC-20 トークンは、 Coinbase や Binance などの暗号通貨取引所で取引可能です。
また、イーサリアムトークンを保管できる暗号通貨ウォレットが必要になります。 MetaMask などのソフトウェアウォレット、またはハードウェアウォレットのどちらでも問題ありません。
ERC-20 トークンがプロトコルとなったことで、 ERC-20 トークンと互換性のある50万以上のトークンが発行されました。代表的な ERC-20 トークンには以下のようなものがあります。
中央集権的な仲介者に頼ることなく、ユーザーは分散型取引所 ( DEX )においてピアツーピアでトークンを交換できます。
メタバースのプラットフォーム Decentraland を支えるトークンです。仮想空間の土地を表す代替不可能な LAND トークンを取得するため、 MANA が消費されます。
Bored Ape Yacht Club のエコシステムにおけるユーティリティトークン兼ガバナンストークンです。人気のある PFP (プロフィール画像)の NFT コレクションをベースにしています。
分散型金融( DeFi )のプラットフォーム Aave におけるネイティブトークンです。
ビットコインと1:1の価値で連動する ERC-20 トークンです。担保にすることで、 DeFi アプリケーションの流動性を高められます。
ERC-20 トークンにはデメリットも存在します。
CryptoKitties (のちに独自の Flow ブロックチェーンに移行)のように、 dapps が大量の取引量に直面したとき、イーサリアムネットワークは動作を停止することがあります。その場合、ネットワークは遅延し、取引手数料が高騰します。
ブロック生成時間は約14秒なので、取引の処理には最大で1分かかります。用途によっては遅すぎる場合もあるでしょう。 リアルタイム性の求められる決済サービスなどでは致命的です。
ERC-20 トークンを含む取引が行われる場合、取引手数料を支払うために第2の暗号通貨が必要になります。時間とコストの両方が増えてしまいます。
ERC-20 トークンのほかにも、さまざまな目的でイーサリアムのプロトコルが作られています。
非代替性トークン( NFT )のためのトークンプロトコルです。各トークンに個性があり、独自のコードを持つことから、トレーディングカードやデジタルアート作品などのクリプトコレクティブル市場の急拡大につながりました。
トークンを証券(セキュリティ)として販売可能にするために使われます。誰がコインにアクセスできるかをより厳格に管理する必要があるため、 KYC ( know-your-customer :顧客確認)プロトコルが導入されています。
通常、取引を行う際には手数料をイーサで支払いますが、この規格では関係するトークンによる支払いが可能です。例えば、 REP で知られる Augur の取引は Augur トークンで支払われるということです。
ERC-20 プロトコルを改善すべく開発されまプロトコルです。ERC-20 プロトコルとの大きな違いとして、「アドレス間違いによってトークンを失う心配をしなくていい」という利点があります。後方互換性があるため、将来的により広く採用される可能性があります。
多くのブロックチェーンプラットフォームが「イーサリアムキラー」として話題になりますが、今のところイーサリアムはビットコインに次ぐ No.2 の座を維持しています。
ERC-20 トークンは広く利用されているため、イーサリアムがその地位を維持する限りは市場を牽引する存在として影響力を持ち続けるでしょう。脅威があるとすれば、内なる敵、つまりイーサリアムから生まれる新しいプロトコルかもしれません。淘汰された結果、最適なものだけが生き残ることになるでしょう。
今回は、ブロックチェーン技術を応用したプラットフォームであるイーサリアムについてまとめてみました!
ERC-20 トークンと Gas 、 ETH によって成り立つイーサリアムは、さまざまなトークンのベースとして広く利用されています。デメリットはあるものの、その汎用性の高さから今後も大きな影響力を持ち続けるでしょう。
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