こんにちは!
私たちは、日々プロジェクトに適したライブラリやフレームワークを研究し開発効率向上を図っています。多くのフロントエンドエンジニアは、自分の使い慣れたフレームワークやツールに依存しがちですが、常に効率化する術を模索するのが重要だと考えます。
これまでプロジェクトワークを通してさまざまなフロントエンドエンジニアの方と関わってきましたが、React と Next.jsの違いをよく理解し、適切に使い分け出来ている人は少ないと感じます。
本記事では、React と Next.js の違いやユースケースについて解説します。是非技術選定の参考にして頂き、プロジェクトに適したフレームワーク導入の手助けになればと思います!
React 界隈でいま最も勢いのあるフレームワークは、Next.js です。Next.js は React に最適化されたルーティングやミドルウェア機能を標準搭載し、そして SSR 機能も提供してくれるフレームワークです。
Next.js の使い方は難しくなく、フロントエンド開発が初心者の開発者でもすぐに学ぶことができます。公式サイトでは丁寧なチュートリアルが用意されており、コマンドラインにてプロジェクトの雛形作成も可能です。フロントエンドエンジニアなら、雛形とAPIドキュメントですぐに開発をスタートできるでしょう。
Vercel が作った Next.js はオープンソースの JavaScript のフレームワークで、React babel と Webpack をベースにし、React コンポーネントとサーバーサイドレンダリング (SSR) のために使えるソリューションを提供するため、React を使用した高速で動的な Web アプリケーション、静的 Web サイトを手軽に開発できます。Node.js と Babel をベースに、React と統合してシングルページアプリケーションの開発も可能です。
さらに、Next.js は静的エクスポート、プレビューモード、プリレンダリング、より高速なコンパイル、自動ビルドサイズの最適化などの多くの開発者向けの効率化機能を備えています。さらに API ドキュメントも素晴らしく、フロントエンドの開発者の間で人気が高まっています。
Next.js は次のような開発への導入は大変有効でしょう。
ReactはVueと並び、JavaScript の世界で皆が認めるパイオニア/リーダーです。
React は、大規模な Web アプリケーションを構築するために頻繁に使用され、誰もが知っているフロントエンドライブラリの1つとなっています。Facebook によって開発された React は、オープンソースで柔軟な JavaScript のライブラリで、開発者はシングルページアプリケーションや、マルチページ Web アプリケーション用のスケーラブルでシンプルな高速フロントエンドインターフェイスを開発できます。関数型プログラミングのパラダイムとリアクティブアプローチがサポートされています。
React では一般的なフロントエンドのフレームワーク同様、再利用可能な UI コンポーネントを作成できます。React は、Redux や他さまざまなライブラリと組み合わせることで、プロジェクトに適した形にカスタムが可能です。開発者がカスタムしやすく、そして使いやすいフロントエンドライブラリです。
React の開発では、「Redux は開発の生産性を妨げる可能性がある」ということに注意が必要です。アプリケーションにいくつかの機能を追加したり変更する場合、Redux を使用していることで複雑になる可能性があります。それほど複雑ではない、単純なアプリケーションでは導入しないのも一つです。
また、React はフレームワークというよりも、ライブラリとして名が知られています。なので、ルーティングやミドルウェアの実装は独自のプロセスを別途実装する必要があり手間です。そんな React 開発を効率化する上で、最も人気があるのが Next.js です。
2 つともスマートで、学びやすく扱いやすいですが、いくつかの違いがあります。
Next.js と ReactJS の主な違いは、機能性です。
Next.js アプリケーションについて話すと、静的な送り先とサーバーサイドのレンダリングが非常に高速です。もちろん、多くのパフォーマンス向上機能によって、画像の最適化なども実行可能です。
そのため、プロジェクトに Next.js を使用すると、自動サーバーレンダリングとコード分割が行え、開発パフォーマンスが向上します。さらに、SSR はアプリのパフォーマンスを改善するために重要な役割を果たしています。
一方 React は、クライアント側のレンダリングをサポートしていますが、高性能のアプリケーション開発には不十分です。 React は小型なSEOの関係ない、アプリケーション開発では有効ですが、大規模には適していないように感じます。
優れたドキュメントは、ツールやライブラリの使用方法などのフロントエンド開発のために必要な多くの機能を探すのに役に立ちます。
Next.js と React の開発ドキュメントは、いくつか盛んなコミュニティが存在するため、インターネット検索で記事、チュートリアルを簡単に見つけられます。例えば Next.js の公式サイトでは、Next.js コンポーネントの作成、開発、統合、ガイドなどを説明する「実際に使いながら学習する」チュートリアルを提供しています。一方、React も同じようなデザインで、基礎を説明する入門チュートリアルを用意しています。
例えば React の雛形作成では、Create React App という素晴らしい方法を使用することができます。Create React App のコマンドインターフェイスを利用すれば、3 分程度で初期シングルページアプリケーション (SPA) の雛形が作成できます。
また、CRA エンジン ( ビルド ) は Webpack と Babel を使用していますが、これらの技術に精通している必要はありません。Create React App は、作業環境の設定と更新に費やす時間と労力を短縮するツールです。React 開発プロジェクトのために必要な設定は、1 つのコマンドを実行するだけで完了します。したがって、開発者はすぐに実装を開始することが出来ます。
Next.js は SSR をサポートしています。リクエストのたびに、サーバーサイドで API リクエストを行い、 DOM を生成しレスポンスすることが可能です。
React はデフォルトでサーバーサイドレンダリングを許可していませんが、実は有効にすれば使用できます。ただし、SSR を選んだ場合はいくつかの設定手順を踏む必要があり、多少の労力が必要です。また今後のバージョンでは、SSR はサポートされない可能性も考えられます。(React は SPA にフォーカスすることが予想されます )
特定のフレームワークやライブラリを選択する際、開発者コミュニティーが問題に直面したときには適切な解決策を提供してくれるコミュニティの存在が不可欠です。
React には、ブログ、チュートリアル、ビデオなどの形式でソリューションを提供することに積極的な、素晴らしい開発者コミュニティーが存在します。また、Stack Overflow でアクティブなメンバーや React ドキュメントを見つけることができます。
Next.js に関しては、従来の慣習は少なく、GitHub での議論が多いです。開発者はアクティブで、オープンソースの世界でやりとりができます。
Next.js と React の両方は、特有の CRA を使用していますが、どちらともきちんと維持され続けており、頻繁にアップデート・リリースもされています。React や Next.js のパッケージをアップデートをするだけで、利用者自身でのメンテナンスはもちろん不要です。
Next.js は TypeScript に対応しています。また、touch tsconfig.json. による構成もサポートしています。
一方、React は CRA アプリの npx create-reach-app my-app - template typescript で TypeScript に対応しています。
世界・日本国内でも見ても、経験豊富な開発者が React と Next.js を比較すると、React のほうがエンジニアが圧倒的に多い状況です、これは Next.js が React に対して後発なのと、 Next.js 自体が Raect を内包するため、 Next.js が実装できる= React が実装できると言えるためです。
Next.js は大規模なアプリケーションを作成するために必要な次のような機能を有しています。
対して、React は標準ではシングルページアプリケーション開発向けの機能を有しています。ただし、React に対して Next.js のような拡張も可能で、例えば Redux のようなライブラリでルーティング、ステート管理パターンを実現可能です。ただし、様々な React 向けのモジュールを組み合わせる必要があり、複雑になる可能性が高いです。
他のフレームワークやライブラリと同じように、Next.js と React にも長所と短所があります。比較してみましょう。
優秀な標準機能、ALL in One | Next.js は、多くの Next.js コンポーネント、ライブラリ、互換性を提供しており、短時間で MVP 開発等が可能です。これにより、ユーザーレビューやフィードバックをすばやく取得でき、コーディング以外の無駄な時間を使わずに適切な変更を加えられます。 |
ユーザーエクスペリエンスの向上 | Next.js を使用すると、ビジネスゴールを達成するための要件に合わせて、フロントエンドを柔軟にカスタムできます。SSR等を組み合わせれば、優秀なユーザーエクスペリエンスを提供可能です。 |
SEO フレンドリー | Next.js を使用すると、より迅速に、より軽量な静的 Web サイトを開発でき、SSR 機能で SEO に対応できます。したがって、検索エンジンの最初のページにウェブサイトがランク付けられる可能性が高くなります。 |
超高速レンダリング | ウェブサイトをリロードすることで、すべての変更を確認できます。コンポーネントはリアルタイムでレンダリングされるため、変更された箇所を追跡しやすいです。 |
ビルトインの CSS | JavaScript ファイルから Next.js に CSS スタイルをインポートして、レンダリングを高速化できます。 |
画像の最適化 | 画像は、最適な形式である WebP でスケーリングされ、提供されます。より小さなビューポートに収まるように自動的に調節されます。 |
ESLint サポート | Next.js を使うと、開発者は標準で ESLint を使えます。"scripts": { "lint" : "next lint"} |
ルーティング | ルーティングのエコシステムに関して、実際 Next.js では不十分なプロジェクトはあります。開発者は、Node.jsを使用して動的ルートを作成する専門知識を有する必要が発生する可能性があります。 |
コミュニティーサポート | 開発者のコミュニティーは React に比べて小さいです。しかし、増加する傾向が見られます。React の需要が高いのに比例して Next.js の需要は高まっており、フロントエンド界隈で活躍したい人の機会が増えています。 |
開発のしやすさ | React 開発者は JavaScript を知っているだけで、より少ないコードベースで簡単に動的アプリを作成できます。 |
開発者コミュニティー | React には巨大な開発者コミュニティーがあります。したがって、すぐに学習できるサポートとリソースが提供されています。 |
React コンポーネント | React コンポーネントを使用できます。これにより、特性を維持しながら、多くのページを繰り返し読み込むことができます。変更は、コンポーネントコードを変更した後、すべてのページで表示されます。 |
カスタマイズ | Redux のような他のツールを使用して、自由にカスタマイズ可能です。 |
出発点 | React はユーザーインターフェイス開発のライブラリであるため、開発効率を最大限に引き出すには、他のツールの導入が必要です。 |
古いドキュメント | React は開発ライフサイクルが短いため、ドキュメントはすぐに形骸化します。アクティブなコミュニティーで、疑問や質問に迅速に対応できますが、逆を言えば、定期的に学習しなければいけないということです。 |
「Next.js は React より優れている?」という質問は不適切だと感じます。テクノロジーやライブラリの選択は、プロジェクトの必要条件とビジネスゴールによって異なります。
React と Next.js は、低い開発コストとスマートな開発体験を提供します。
開発者が新しい技術やツールを知ると、アプローチの仕方、将来性、長所、短所を理解せずに、すぐに学習する傾向があります。まず、Next.js と React の学習のしやすさと目的を明確に把握する必要性があります。
Next.js を学習する際、React に精通する必要がありません。しかし React に基づいて構築されており、ワークフローは大きく影響されるため、少なくとも基本的な React の理解が必要です。
Next.js を学ぶには、公式の Next.js のチュートリアルを参照するのが最適です。理解せずに単に例からコードをコピーして貼り付けるのではなく、Next.js が使用されている理由と目的を知っておくべきです。
この質問の正確な答えはありません。前述の通り、フレームワークやライプラリの選定基準は、プロジェクトのニーズによって違います。
Next.js は、最高のサーバーサイドレンダリングと静的 Web サイトの開発ソリューションを提供し、フロントエンド開発のプロジェクトを簡単に管理することが可能です。
一方 React は、シングルページアプリケーション用のユーザーインターフェイスを開発するために最適です。モバイルや Web アプリのレイヤーで動作するので、より魅力的で直感的に使えるアプリが簡単・手軽に作成できます。
Next.js は React を基盤とするフレームワークで、ReactJS は Facebook によって開発され、守られているオープンソースの JavaScript ライブラリです。Next.js は、Web アプリケーションを作成やサーバーサイドレンダリングを実行するために使用されますが、ReactJS は DOMへのレンダリングに重点を置いています。Next.js は React ライブラリを使用して、Web アプリケーションの UI とページを実装するために使用されるフレームワークですが、ライブラリとしての React.js はフレームワークの一部であり、UI コンポーネントの部分を担っています。
Next.js は React の基本的な知識があれば簡単に習得できますが、React.js は JavaScript、HTML、CSS を理解していれば簡単に学習して使用できます。
一言でまとめると、Next.js は開発コストを最小限に抑えるためのさまざまなツールと機能を提供していますが、React.js はモバイルや Web アプリケーションのフロントエンド開発のための最適な機能を提供します。
この記事が、Next.js や React.js の選択の際に少しでも役に立てることを願っています。フロントエンド開発に適したテクノロジーが見つかることを願っています。
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