皆さんは「モダナイゼーション」と聞いて何を思い浮かべますか?
「最新技術の導入」や「システム刷新」といった言葉が頭に浮かぶのではないでしょうか。
確かに、それらはモダナイゼーションの重要な要素です。
しかし、モダナイゼーションの本質は、変化への対応にあります。現代のビジネス環境は、テクノロジーの進化、顧客ニーズの多様化、競争の激化など、常に変化し続けています。
企業が生き残るためには、これらの変化に迅速かつ柔軟に対応できるシステムが必要です。
そのためには、部分的な改善を継続的に行うというアプローチが重要になります。
今回は、モダナイゼーションの落とし穴と、適切な範囲と戦略について解説していきます。
モダナイゼーションとは、既存のシステムやアプリケーションを最新の状態に更新することです。
「最新の状態」とは、単に新しい技術を導入することだけを意味するわけではありません。
ビジネス目標の達成、変化への対応、ユーザーエクスペリエンスの向上などを実現するための、包括的な取り組みを指します。
モダナイゼーションが必要な理由は、主に以下の点が挙げられます。
モダナイゼーションを進める上で、陥りがちな落とし穴として、以下の点が挙げられます。
落とし穴を回避し、効果的なモダナイゼーション戦略を進めるためのポイントは以下の通りです。
効果的なモダナイゼーションを進めるためのパターンとして、AWS が過去の支援を通じて見出した代表的な 6 つのパターンをご紹介します。
これらのパターンは、単独で適用することも、組み合わせて適用することも可能です。
パターン | 概要 | キーワード | 関連する AWS サービス |
---|---|---|---|
Move to Cloud Native | モノリシックなアプリケーションを、マイクロサービスによる疎結合な分散アーキテクチャに分解する | ドメイン駆動開発、マイクロサービス、イベント駆動アーキテクチャ、サーバーレス、コンテナ化、ストラングラーフィグ | AWS Lambda, AWS API Gateway, Amazon ECS, Amazon EKS, Amazon EventBridge, Amazon SQS, Amazon SNS, AWS Migration Hub Refactor Spaces |
Move to Containers | 既存アプリケーションを(構造はそのままに)コンテナ化する | コンテナ化、運用効率、複数環境間の整合性 | Amazon ECS, Amazon EKS, AWS Fargate, Amazon ECR, AWS App Runner |
Move to Managed Databases | フルマネージドサービスとして提供される目的別データベース(Purpose-built databases)に移行する | RDB 以外の選択肢を持つ、耐障害性と拡張性の向上、業務効率化 | Amazon Aurora, Amazon RDS, Amazon Redshift, Amazon DynamoDB, Amazon ElastiCache, Amazon MemoryDB for Redis, Amazon DocumentDB |
Move to Open Source | 商用製品からオープンソースに移行する | TCO 削減 | Amazon RDS, Amazon Aurora, Amazon MQ, .NET Core on Linux |
Move to Modern Analytics | フルマネージドサービスとして提供されるデータレイクと分析サービスに移行する | データレイク、データカタログ、データ共有、きめ細かいアクセス制御 | Amazon Athena, Amazon EMR, Amazon Redshift, Amazon Kinesis, Amazon OpenSearch Service, Amazon QuickSight, AWS Glue, AWS Lake Formation |
Move to Modern DevOps | アプリケーションやサービスのリリース頻度を高めるため、新しいプラクティスやツールに移行する | CI/CD、テスト自動化、テスト駆動開発、IaC(Infrastructure as Code) | AWS CodeCommit, AWS CodeBuild, AWS CodeDeploy, AWS CodePipeline, AWS CDK, AWS CloudFormation, AWS Proton, AWS CloudWatch, AWS X-Ray |
モダナイゼーションは、変化への対応という本質を理解し、適切な範囲と戦略で進めることが重要です。
全面的刷新に固執せず、段階的なアプローチで、ビジネス目標達成に貢献するシステムへと進化させていきましょう。
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