本記事では、レガシーシステムのモダナイゼーションについて解説していきます。
モダナイゼーションとは何か、なぜ必要なのか、メリット・デメリット、フレームワーク、考え方などを、エンジニアの視点からわかりやすく説明していきます。
特に、モダナイゼーションの定義や概念に悩んでいる方、モダナイゼーションの必要性やメリットについて知りたい方、モダナイゼーションのフレームワークや考え方について理解を深めたい方にとって役立つ内容となっています。
「モダナイゼーション」って言葉、最近よく聞くけど実際何をすることなのか、イメージしづらいですよね。
言葉の定義を調べてみても、なんだか難しくてよくわからない。
「最新技術を使ってシステムを刷新すること」なんて説明を見かけるけど、それだけじゃ漠然としていて、具体的なイメージが湧きませんよね?
僕が考えるモダナイゼーションの本質は、「ビジネスの価値を最大化するために、システムを進化させること」です。
ちょっと抽象的すぎる?
じゃあ、具体的にどんなことをするのか、僕が普段開発現場で考えていることを例に説明していきましょう。
例えば、あなたがECサイトを運営しているとします。
このECサイト、10年前に構築したシステムで運用していて、売上も安定している。
でも、最近は以下のような悩みが出てきている。
このような悩み、心当たりありませんか?
これらの悩みを解決するために、システムを進化させること、これがモダナイゼーションです。
モダナイゼーションを実施することで、以下のようなメリットがあります。
メリット | 説明 |
---|---|
顧客満足度の向上 | スマホ対応や新しい決済方法の導入など、顧客のニーズに合わせた機能を提供できます。 |
ビジネス機会の拡大 | データ分析基盤の強化など、ビジネスの成長を加速させるための機能を提供できます。 |
コスト削減 | クラウドサービスの活用など、システム運用コストを削減できます。 |
開発スピードの向上 | 最新の開発手法やツールを導入することで、開発スピードを向上できます。 |
セキュリティの強化 | 最新のセキュリティ技術を導入することで、セキュリティを強化できます。 |
運用効率の向上 | クラウドサービスの活用など、システム運用を効率化できます。 |
開発者体験の向上 | 最新の開発環境やツールを導入することで、開発者の開発体験を向上できます。 |
競争力の強化 | 最新技術を導入することで、競争力を強化できます。 |
イノベーションの創出 | 最新技術を活用することで、新しいイノベーションを創出できます。 |
市場投入までの時間短縮 | 最新の開発手法やツールを導入することで、市場投入までの時間を短縮できます。 |
柔軟性・拡張性の向上 | クラウドサービスの活用など、システムの柔軟性・拡張性を向上できます。 |
技術的負債の削減 | 最新技術を導入することで、技術的負債を削減できます。 |
ビジネスアジリティの向上 | 変化に柔軟に対応できるシステムを構築することで、ビジネスアジリティを向上できます。 |
良いことばかりに見えるモダナイゼーションですが、もちろんデメリットもあります。
デメリット | 説明 |
---|---|
コスト | モダナイゼーションには、初期費用や運用費用など、コストが発生します。 |
時間 | モダナイゼーションには、計画から実装、テスト、運用まで、時間がかかります。 |
リスク | モダナイゼーションには、システム障害やデータ消失などのリスクが伴います。 |
複雑性 | モダナイゼーションには、新しい技術やツールの導入など、複雑な作業が伴います。 |
人材不足 | モダナイゼーションには、クラウドや最新技術に精通した人材が必要ですが、人材不足が深刻化しています。 |
既存システムとの互換性 | モダナイゼーションによって、既存システムとの互換性が失われる可能性があります。 |
セキュリティリスクの増加 | 新しい技術やサービスの導入によって、セキュリティリスクが増加する可能性があります。 |
ベンダーロックイン | 特定のベンダーの製品やサービスに依存してしまうことで、ベンダーロックインが発生する可能性があります。 |
運用負荷の増加 | 新しい技術やサービスの導入によって、運用負荷が増加する可能性があります。 |
組織文化との適合性 | モダナイゼーションを進めるには、組織文化の変革が必要となる場合がありますが、組織文化との適合性が低い場合、モダナイゼーションがうまくいかない可能性があります。 |
変更管理の難しさ | モダナイゼーションによって、システムやアプリケーションに変更が加えられるため、変更管理が難しくなる可能性があります。 |
既存データの移行 | 既存データを新しいシステムに移行する必要がある場合、データ移行にコストと時間がかかる可能性があります。 |
モダナイゼーションを進めるには、全体像を把握し、段階的に進めていくことが重要です。
そこで役立つのが、モダナイゼーションのフレームワークです。
フレームワークは様々ありますが、ここではAWSが提供する「AWSクラウド導入フレームワーク (AWS CAF)」を例に説明していきましょう。
AWS CAFは、クラウド導入を成功させるための包括的なフレームワークです。
以下の6つの観点から、組織のクラウド導入を支援します。
モダナイゼーションを進める上で重要な考え方をいくつか紹介します。
この記事では、レガシーシステムのモダナイゼーションについて解説しました。
モダナイゼーションは、ビジネスの価値を最大化するために、システムを進化させることです。
メリットだけでなくデメリットやリスクも存在するため、適切な計画と準備が必要です。
AWS CAFのようなフレームワークを活用し、段階的に進めることで、モダナイゼーションを成功させることができます。
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