【安心の工程管理】基幹業務システムの UI/UX デザイン外注、工程表管理と成果物についてまとめ

【安心の工程管理】基幹業務システムの UI/UX デザイン外注、工程表管理と成果物についてまとめ

皆さんの会社では、基幹業務システムのリニューアルや新規開発を検討する際に、「UI/UXをもっと良くしたいけど、社内リソースが足りない」「専門性の高いデザインを外注したいけど、何から手をつければいいか分からない」といった悩みを抱えたことはありませんか?

特に、基幹業務システムは企業の心臓部ともいえる重要なシステムであるため、そのUI/UXは、業務効率や従業員の満足度に大きく影響します。

そこで今回は、基幹業務システムのUI/UXデザインを外部の専門業者に依頼する際の工程表や成果物について、現役UI/UXデザイナーの目線から分かりやすく解説していきます。

この記事を読めば、UI/UXデザイン外注を成功させるための流れを掴み、プロジェクトを円滑に進めることができるようになります。ぜひ最後まで読んでみてください!

基幹業務システムのUI/UXデザインとは?

そもそもUI/UXデザインとは何か、その重要性について簡単におさらいしましょう。

UI(ユーザーインターフェース)デザインとは、ユーザーがシステムとやりとりするための接点となる部分をデザインすることです。具体的には、画面設計、ボタン配置、フォント、配色などを決定し、ユーザーにとって見やすく、操作しやすい画面作りを目指します。

UX(ユーザーエクスペリエンス)デザインとは、ユーザーがシステムを通じて得られる体験全体を設計することです。ユーザーの行動や感情を分析し、課題やニーズを明確にした上で、UIデザインだけでなく、システム全体の設計、サービス設計など、多角的な視点から最適なユーザー体験を提供することを目指します。

基幹業務システムにおいて、UI/UXデザインは、業務効率化、従業員満足度向上、ヒューマンエラー削減などに大きく貢献します。

基幹業務システムのUI/UXデザインを外部に依頼するメリット

基幹業務システムのUI/UXデザインを外部に依頼することで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 専門知識と経験を持つプロフェッショナルによる高品質なデザイン

UI/UXデザインに専門特化した企業は、豊富な知識と経験を持つデザイナーチームを擁しており、最新のトレンドや技術を取り入れた高品質なデザインを提供することができます。社内では難しい、ユーザー調査やユーザビリティテストなども実施することで、よりユーザーニーズに合致したシステム開発が可能になります。

  • 社内リソースの有効活用

UI/UXデザインを外部に委託することで、社内デザイナーは本来の業務に集中することができます。また、プロジェクト全体を効率的に進めることができ、開発期間の短縮やコスト削減にも繋がります。

  • 客観的な視点からの改善提案

外部の専門家は、社内では気づきにくい課題や改善点を客観的な視点から洗い出すことができます。これまでの経験やノウハウに基づいた提案を受けることで、よりユーザーにとって使いやすいシステムを構築することができます。

UI/UXデザイン外注の流れと工程表例

それでは、実際にUI/UXデザインを外部に依頼する場合、どのような流れでプロジェクトが進行していくのか、具体的な工程表例を交えながら見ていきましょう。

工程内容期間(目安)成果物例
要件定義– システムの目的、ターゲットユーザー、必要な機能などを明確にする
– 現行システムの課題や要望をヒアリングし、要件定義書を作成する
2〜4週間– 要件定義書
– RFP(提案依頼書)
基本設計– システム全体の構成や画面遷移、機能などを設計する
– ユーザーストーリーやユースケースなどを用いて、ユーザー視点で設計を行う
4〜8週間– 基本設計書
– サイトマップ
– ユーザーフロー図
詳細設計– 各画面のデザインやレイアウト、操作方法などを具体的に設計する
– ワイヤーフレームやプロトタイプを作成し、デザインの完成度を高める
4〜8週間– 詳細設計書
– ワイヤーフレーム
– プロトタイプ
開発・実装– 設計に基づいて、システム開発を行う
– プログラミングやデータベース構築など、技術的な側面を担当する
8〜16週間– 開発環境構築
– プログラムソースコード
– データベース
テスト– 開発したシステムが設計通りに動作するか、問題がないかを検証する
– 単体テスト、結合テスト、システムテストなど、様々なテストを実施する
4〜8週間– テスト仕様書
– テスト結果報告書
リリース– 開発したシステムを本番環境にリリースする
– ユーザーへの周知やマニュアル作成など、リリース後のサポートも重要
2〜4週間– リリースノート
– 操作マニュアル
– ヘルプページ

※ 上記はあくまで一例であり、プロジェクトの規模や内容によって、工程や期間は変動します。

各工程における成果物詳細

要件定義

  • 要件定義書
    • プロジェクトの目的や目標、システムの全体像を定義します。
    • ターゲットユーザー、必要な機能、システムの性能要件などを具体的に記述します。
  • RFP(提案依頼書)
    • 開発会社を選定するために、システム開発の内容を具体的に記述した提案依頼書を作成します。

基本設計

  • 基本設計書
    • システム全体の構成や機能を定義します。
    • システムアーキテクチャ、データベース設計、画面遷移図などが含まれます。
  • サイトマップ
    • Webサイト全体の構成を視覚的に示します。
    • ユーザーが目的の情報に迷わずアクセスできるように設計する際に役立ちます。
  • ユーザーフロー図
    • ユーザーがシステムを利用する際の流れを図解します。
    • 各ステップにおけるユーザーの行動やシステムの反応を明確化します。

詳細設計

  • 詳細設計書
    • 各画面のレイアウト、デザイン、操作方法などを詳細に定義します。
    • 画面設計書、機能設計書などが含まれます。
  • ワイヤーフレーム
    • 画面の骨組みとなるレイアウトや要素の配置を線で表現したものです。
    • デザインの初期段階で、画面構成や情報設計を確認する際に使用します。
  • プロトタイプ
    • ワイヤーフレームにインタラクションを追加し、実際に操作できる状態にしたものです。
    • ユーザーテストを実施することで、デザインの改善点を洗い出すことができます。

開発・実装

  • 開発環境構築
    • システム開発に必要なソフトウェアやサーバーなどを準備します。
    • 開発効率を高めるためのツールなども導入します。
  • プログラムソースコード
    • システムを動作させるためのプログラムの記述です。
    • プログラミング言語を用いて記述され、システムの核となる部分です。
  • データベース
    • システムで扱うデータを蓄積、管理するためのシステムです。
    • ユーザー情報、商品情報、注文履歴など、様々なデータを効率的に管理します。

テスト

  • テスト仕様書
    • システムのテスト内容や手順を詳細に記述したものです。
    • テスト項目、テストデータ、期待値などを明確にすることで、テストの精度を高めます。
  • テスト結果報告書
    • テストの実施結果をまとめた報告書です。
    • テスト項目ごとの合否判定、不具合の内容などを記録します。

リリース

  • リリースノート
    • リリース内容や変更点をまとめたドキュメントです。
    • ユーザーに新機能や改善点を周知するために使用します。
  • 操作マニュアル
    • ユーザーがシステムを利用するための手順を説明したマニュアルです。
    • スクリーンショットなどを用いて、分かりやすく解説します。
  • ヘルプページ
    • ユーザーがシステムを利用する上で困った際に参照するページです。
    • よくある質問集やトラブルシューティングなどを掲載します。

まとめ

今回は、基幹業務システムのUI/UXデザインを外注する際の流れと工程表、成果物について解説しました。

UI/UXデザインは、システムの使いやすさだけでなく、業務効率や従業員満足度にも大きく影響します。外部の専門業者と連携し、計画的にUI/UXデザインを進めることで、より良い基幹業務システムを構築することができるでしょう。

この記事が、これからUI/UXデザインを外注しようと考えている方の参考になれば幸いです。

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