本記事では、EC2からECSへの移行を検討している方に向けて、移行に際して使用するIaCツールの選定ポイントと導入事例を紹介します。ECSへの移行は、コンテナ化によるアプリケーションの可搬性向上、オートスケーリングによる運用の自動化、コスト削減など多くのメリットがあります。一方で、移行に際しては適切なIaCツールの選定が重要となります。本記事では、代表的なIaCツールの特徴を比較し、選定のポイントを解説します。
なお、本記事では以下の知識を前提としています。
EC2からECSへ移行することで、以下のようなメリットが得られます。
概要 | メリット |
---|---|
コンテナ化によるアプリケーションの可搬性向上 | ・Dockerコンテナを使用することで、アプリケーションの実行環境を統一でき、環境差異によるトラブルを防げる ・異なる環境間でのアプリケーション移動が容易になる |
オートスケーリングによる運用の自動化 | ・ECSではサービス単位でのオートスケーリングが可能 アプリケーションの負荷に応じて自動的にコンテナ数を調整でき、・手動での対応が不要になる |
コスト削減 | ・コンテナの密度を高められるため、EC2インスタンスを効率的に使用でき、インフラコストを削減できる ・スポットインスタンスの活用により、さらなるコスト削減が見込める |
開発と運用の効率化 | ・コンテナ化により、開発環境と本番環境の差異が小さくなり、環境構築の手間が削減できる ・IaCツールを活用することで、インフラの構成管理やデプロイの自動化が可能になる |
ECSへの移行に際して使用するIaCツールには、以下のようなものがあります。
以下に、各ツールの特徴を表形式でまとめます。
ツール名 | 提供元 | 記述言語 | AWSサポート | マルチクラウド | 学習コスト |
---|---|---|---|---|---|
CloudFormation | AWS | JSON、YAML | ◎ | × | 高い |
Terraform | HashiCorp | HCL | ○ | ◎ | 中程度 |
CDK | AWS | TypeScript等 | ◎ | × | 低い |
Pulumi | Pulumi | TypeScript等 | ○ | ◎ | 低い |
IaCツールの選定に際しては、以下のようなポイントを考慮する必要があります。
本記事では、EC2からECSへの移行に際して使用するIaCツールの選定ポイントと導入事例を紹介しました。IaCツールの選定に際しては、学習コスト、AWSリソースのサポート状況、マルチクラウド対応、再利用性、テスト・デバッグ機能などを考慮する必要があります。IaCツールを活用することで、インフラの構成管理やデプロイの自動化、開発と運用の効率化を実現出来ます。
ECSへの移行を検討する際は、自社の状況に合ったIaCツールを選定し、段階的に移行を進めていくことが重要です。本記事が、ECS移行を検討する際の一助になれば幸いです。
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