こんにちは!
今回は AWS サーバーレスで利用可能な機械学習系製品を網羅的にまとめてみました!ビジネス上の課題に合わせ、自社にとっての最適なサービス選びにお役立てください。
変化の激しい業界において一歩先を行くためには、機械学習(Machine Learning)がトレンドの一つであることは間違いありません。今日、革新的な企業はすでに最先端の機械学習ツールを自社のプロセスにうまく組み込んでいます。
そういった企業に比べれば、今から機械学習を取り入れるのは遅いのでは?と感じるかもしれません。あるいは、自社での機械学習用インフラの構築に投下する時間やリソースがないという企業もいるでしょう。
AWS は機械学習のカテゴリーだけで20以上のサービスを提供しており、簡単な機械学習機能を備えたサービスを含めればもっと多く存在しています。学習環境のインフラ構築と管理をサポートする「SageMaker」のように簡易なものから、画像認識用の機械学習モデルが組み込まれた「Rekognition」のようにハイレベルなシステムまで、サービス内容は多岐にわたります。
抱えている課題に応じて、AWS のインフラ上で独自モデルの機械学習を始めたり、学習済みのモデルにデータを取り込むことでさらなる付加価値を引き出したりすることが可能です。
本記事では、AWS が提供する現在の機械学習サービスについて紹介します。
自身での手作業によって、機械学習用のインフラをコンテナや仮想マシンから構築することも可能です。しかし、「AWS SageMaker」なら AWS が提供するすべての機械学習ツールのベースを形成することができます。データの準備やモデルの構築に始まり、実際の学習やデプロイに至るまで、機械学習における全てのタスクを合理的に処理するサービスとなっています。
「SageMaker」は、機械学習を目的として統合された初めてのクラウド型 IDE(Integrated Development Environment( 統合開発環境))です。
AWS はオープンソースプロジェクトと AWS 内部プロジェクト双方のノウハウを用いて、エンジニアの書くソースコードベースを改善するための開発ツールを提供します。
「AWS CodeGuru」は機械学習を利用した静的コードの解析ツールであり、現在は Python と Java で利用可能です。広く利用されているオープンソースリポジトリや AWS 内部のリポジトリ上で機械学習が行われ、業界のベストプラクティスに基づいてソースコード改善のヒントを提供します。
「CodeGuru」が静的解析を行うのに対して、「AWS DevOps Guru」は機械学習が可能なクラウド向けのモニタリングサービスです。AWS インフラを自動的にモニタリングし、ベストプラクティスを実現するためにアラートを発したり分析結果を提供したりします。
AWS には、テキストの理解や修正、作成をサポートする機械学習を組み込んだツールが多数あります。会話型のユーザーインターフェースを構築したい場合や、テキストを要約したい場合などに役立つでしょう。
自然言語処理とテキスト分析のための「AWS Comprehend」は、テキストの感情を理解し、テキスト同士を関連付けるのに役立ちます。
「AWS Lex」は、音声とテキストを使った会話型インターフェースを構築するためのサービスです。Lex を使えば、 Alexa に搭載されているのと同じディープラーニングエンジンを自社のアプリケーションで使用できます。
「AWS Textract」は、スキャンした文書からテキストとデータを抽出します。単なる OCR ではなく、さまざまなタイプの文書を分析してきた機械学習モデルに支えられており、テーブル(表)やフォーム上のコンテンツ・情報も認識が可能です。
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「AWS Transcribe」を使えば、あらゆる音声データをテキスト化することができます。逆に 「AWS Polly」を使えば、あらゆるテキストからリアルな音声データを取得することも可能です。
「AWS Translate」は、あらゆるテキストを指定言語に翻訳することで、アプリケーション等の多言語化ニーズに応えます。
ビジネスに特化したAWSの機械学習ツールは、業務のオペレーションや営業といったタスクに役立ちます。
Amazon.com の中核をなす予測技術「AWS Forecast」は、自社のアプリケーション用に予測モデルを構築することが可能です。
「AWS Fraud Detector」なら、オンライン決済における詐欺や偽アカウントの作成など、不正の可能性があるオンライン活動を容易に特定できます。
「AWS Kendra」は機械学習を利用したエンタープライズサーチ(企業内検索エンジン)で、従業員によるデータ検索をサポートします。
「AWS Personalize」は、Amazon.com で使用されているのと同じシステムで、顧客へのレコメンド機能を自社のアプリケーション向けにパーソナライズできます。
ビデオや写真のビジュアルデータを分析する場合にも、AWS の機械学習サポートが利用できます。
「AWS Rekognition」は、ビデオや画像をスキャンして特定の物体や人物を探すことができます。これにより、メディアのコンテンツのみに基づく検証・分類・整理が可能となります。
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「AWS DeepLens」は、AWSが提供するハードウェアです。フルプログラムが可能なカメラを搭載しており、特定タスクを目的とした機械学習モデルの構築が可能です。チュートリアルやガイドも付属しているため、すぐに利用を開始できます。
「AWS Panorama」は、エッジで稼働するコンピュータビジョンサービスです。低レイテンシー(低遅延)が必要なケースや、安定的なインターネット接続がないケースに対応できます。
工場のさらなる進化のため、AWS は機械学習による新しい解決策を提供しています。それにより、製品の欠陥や機械の不良を見つけるなど、製造工程からヒューマンエラーを排除できます。
「AWS Lookout for Vision」ならコンピュータビジョンにより製品の欠陥を発見できるため、品質検査の自動化が可能です。
「AWS Lookout for Equipment」は、センサーデータを分析することで機器の異常な動作を検出します。
「AWS Lookout for Metrics」は、測定基準における異常を自動的に検出し、その根本原因を特定します。
「AWS Monitron」は、産業機械の異常な動作を自動的に検出するエンドツーエンドのシステムです。起こりうる不具合や計画外のダウンタイムに対して予防的措置が取れるようになります。
すでに挙げた主要な機械学習ツールの他にも、AWS はオーディオやヘルスケアの分野でより実験的なサービスも提供しています。
「AWS HealthLake」は、ヘルスケアデータの意味を理解するのに役立ちます。HIPAA(米国における医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)に準拠しているため、機密データを扱う際にも安全です。
「AWS DeepComposer」があれば、機械学習モデルによってメロディーをオリジナル曲に変換する AI キーボードが手に入ります。アーティストによる一般的な音楽制作の方法とは異なりますが、新しい曲作りの方法になる可能性があります。
「AWS DeepRacer」は、機械学習モデルによって駆動する1/18スケールの自律走行型レースカーを提供します。自宅でトレーニングを重ねた後、グローバルなレースに出場すればその成果が確認できるでしょう。
AWS には機械学習サービスの豊富なラインナップがあるため、プロセスのあらゆる段階、さまざまなケースに対応したソリューションをすぐに利用できます。
すでに機械学習のプロフェッショナルなのであれば、「SageMaker」の利用を始めることでクラウド上でインフラをプロビジョニングする負担を軽減し、数百の機械へとスケールさせることが可能です。
もし、機械学習のキャッチアップコストを省略し、すでに保有しているデータから分析結果を出力する機械学習を簡単に構築したいなら、本記事で紹介した製品の活用を検討してみてください。
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