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PM(プロジェクトマネージャー)職種ガイド

— 顧客との信頼を築き、プロジェクトを成功へ導く指揮者 —

2025年12月28日

本記事は、RagateにおけるPM職種の定義、求められる能力、および期待される行動指針を明示するものです。当社に所属するPM人材の指針として、また当社への参画を検討される方々への情報提供として活用いただくことを目的としています。

PMの定義と使命

RagateにおけるPMの位置づけ

RagateのPMは、単にスケジュールを管理しプロジェクトを完遂させる役割にとどまりません。PMO、エンジニア、そしてプロジェクトに関わる全ての利害関係者を統率し、プロジェクトの成功に対して全面的にコミットする存在です。

Ragate PMの使命:顧客との信頼関係を築き、プロジェクトの成功と継続的なビジネス機会の創出を実現すること

プロジェクト成功の定義

Ragateにおける「プロジェクトの成功」は、以下の両面を満たすことを意味します。

観点

定義

デリバリー

スケジュール・品質・予算の目標達成

顧客満足

顧客の期待を超える価値提供と信頼関係の構築

スケジュール通りに納品しても、顧客が満足していなければ成功とは言えません。逆に、多少の遅延があっても顧客との信頼関係が深まり、次のビジネス機会に繋がるのであれば、それは価値ある成果です。

担うべき役割

役割

定義

指揮者

プロジェクトメンバーの専門性を引き出し、チーム全体を最適に統率します

顧客パートナー

一過性の取引ではなく、長期的なパートナーシップを構築します

ビジネス創出者

アップセル・クロスセルを通じ、新たな取引機会を創出します

リスク管理者

プロジェクトのリスクを先読みし、適切な対策を講じます


PMO職との相違点

役割・責務の違い

PMとPMOは密接に連携しますが、その役割と責務は明確に異なります。

観点

PMO

PM

主たる機能

プロジェクト推進・価値創出の実行

プロジェクト全体の統率・意思決定

責任範囲

担当領域の成果物・タスク

プロジェクト全体の成功

顧客との関係

業務上の対話・提案

信頼関係構築・ビジネス機会創出

ビジネス責務

なし

アップセル・クロスセル

チームとの関係

チームの一員として推進

チームの指揮者として統率

技術関与

AI活用・バイブコーディング等で実務支援

技術判断の最終承認・方向性決定

PMに期待される独自の責務

アップセル・クロスセル

PMは、プロジェクト遂行に加え、ビジネス拡大の責務を負います。

  • アップセル:現在のプロジェクト範囲を拡大し、より高い価値を提供する提案
  • クロスセル:顧客の他の課題に対し、新たなソリューションを提案

これらは単なる売上目標ではありません。顧客の課題を深く理解し、真に価値ある提案を行うことで、結果としてビジネス機会が生まれます。

顧客との長期的関係構築

PMは、一過性のプロジェクト対応に終始せず、顧客との継続的な関係構築を担います。

  • プロジェクトを通じて顧客のビジネスを深く理解する
  • 信頼関係を醸成し、顧客にとっての相談相手となる
  • 次の取引機会を自然に創出できる関係性を築く

Ragateで得られる市場優位性

長期的に通用するスキルの習得

Ragateでは、PMとして長期にわたって市場価値を持ち続けるスキルの習得を重視しています。

カテゴリ

スキル

市場価値

顧客関係構築

信頼関係醸成・長期パートナーシップ構築

あらゆる業界で求められる普遍的スキル

チームマネジメント

多様な専門家を統率し成果を最大化

組織規模を問わず必要とされる能力

ビジネス開発

アップセル・クロスセルによる機会創出

経営視点を持つPM人材は希少

リスクマネジメント

先読みと適切な対策の実行

複雑化するプロジェクトで不可欠なスキル

Ragateならではの成長環境

顧客との深い関係構築機会

  • 顧客のビジネス課題に深く関与するプロジェクト
  • 一過性ではなく継続的な顧客との関係
  • ビジネス機会創出の実践経験

多様なチームの統率経験

  • PMO、エンジニア、データサイエンティスト等の多様な専門家との協働
  • チームの専門性を引き出すマネジメント経験
  • 規模・複雑性の異なるプロジェクトへの参画

経営視点の習得

  • プロジェクト単体ではなく、ビジネス全体を見渡す視点
  • 収益性を意識したプロジェクト運営
  • 顧客のビジネス成功への貢献意識

市場における競争優位性

Ragate PMとしての経験は、以下の市場優位性をもたらします。

優位性

説明

経営視点

単なるプロジェクト管理ではなく、ビジネス貢献を意識したPM経験

顧客志向

顧客満足と信頼関係を最重視するマネジメントスタイル

統率力

多様な専門家を束ね、成果を最大化するリーダーシップ

継続性

一過性ではなく、長期的な顧客関係を構築できる能力


求められるスキル

ソフトスキル(最重要)

Ragate PMにおいて、ソフトスキルは最も重視される能力領域です。 PMは何でも屋ではありません。プロジェクトメンバーの専門性を引き出し、指揮者としてチームを統率することが期待されています。

そのため、PM自身が開発に精通していなくても問題ありません。ただし、チームを適切に導くための一定以上の技術理解は必要です。

必須ソフトスキル一覧

スキル

要件

顧客関係構築力

顧客との信頼関係を醸成し、長期的なパートナーシップを築く能力。顧客のビジネスを深く理解し、真のニーズを把握する力。

統率力

多様な専門性を持つメンバーを束ね、各自の強みを最大限に引き出す能力。指示ではなく、方向性を示しチームを導く力。

意思決定力

不確実な状況下でも適切な判断を下し、プロジェクトを前進させる能力。決断の遅延がもたらすリスクを理解し、適時に決定を下す力。

ネゴシエーション力

顧客、チーム、経営層など多様な利害関係者との調整・交渉を行う能力。Win-Winの関係を構築する力。

リスク感知力

プロジェクトのリスクを先読みし、事前に対策を講じる能力。問題が顕在化する前に手を打つ洞察力。

コミュニケーション力

状況に応じた適切なコミュニケーションを行う能力。報告・相談・エスカレーションの判断力。

ビジネス感覚

顧客のビジネス課題を理解し、アップセル・クロスセルの機会を見出す能力。収益性を意識したプロジェクト運営。

PMに求められる「指揮者」としての姿勢

PMは、オーケストラの指揮者に例えられます。

  • 自ら楽器を演奏する必要はない:全ての技術に精通している必要はありません
  • 各奏者の専門性を引き出す:メンバーの強みを理解し、最大限に発揮させます
  • 全体の調和を生み出す:個々の力を統合し、チームとして最高の成果を生み出します
  • 聴衆(顧客)に感動を届ける:最終的な目標は、顧客の期待を超える価値提供です

ハードスキル

技術理解

スキル

要件

アーキテクチャ理解

システム全体の構成を理解し、技術的な議論に参加できる能力

AWS基礎知識

AWSの主要サービスの概要を理解し、適切な判断ができる能力

プロジェクト管理手法

アジャイル、ウォーターフォール等の手法を理解し、適切に選択・適用できる能力

リスク管理手法

リスクの特定、評価、対策立案の体系的な手法

重要な方針:PM自身が開発に精通している必要はありません。ただし、チームを適切に導くための技術理解は不可欠です。

PMは技術の詳細を把握する必要はありませんが、以下は必要です。

  • 技術的な課題の本質を理解できること
  • エンジニアの提案や懸念を適切に評価できること
  • 顧客に対して技術的な説明ができること

プロジェクト管理スキル

スキル

要件

スコープ管理

プロジェクト範囲を明確にし、変更を適切に管理する能力

スケジュール管理

現実的な計画を立案し、進捗を適切に管理する能力

予算管理

コストを意識し、収益性を確保する能力

品質管理

成果物の品質基準を設定し、維持する能力

ステークホルダー管理

利害関係者を特定し、適切に対応する能力

推奨資格

以下は、推奨資格です。

  • PMP(Project Management Professional)
  • AWS Certified Cloud Practitioner
  • AWS Certified Solutions Architect – Associate
  • IPA プロジェクトマネージャ試験

具体的な業務内容

プロジェクト統括業務

業務

内容

プロジェクト計画策定

スコープ、スケジュール、予算、体制を含む全体計画を策定します

意思決定

プロジェクトに関する重要な判断を適時に行います

進捗管理

プロジェクト全体の進捗を把握し、必要な是正措置を講じます

リスク管理

リスクを先読みし、事前に対策を講じます

品質保証

成果物の品質基準を設定し、達成を確認します

顧客対応業務

業務

内容

関係構築

顧客との信頼関係を醸成し、長期的なパートナーシップを築きます

期待値管理

顧客の期待を適切に把握し、調整します

定例報告

プロジェクト状況を定期的に報告し、透明性を確保します

課題解決

顧客からの懸念や要望に迅速かつ適切に対応します

提案活動

アップセル・クロスセルの機会を見出し、価値ある提案を行います

チームマネジメント業務

業務

内容

チームビルディング

メンバーの強みを活かし、協働体制を構築します

方向性提示

チームに対して明確な目標と方向性を示します

障害除去

チームが直面する障害を取り除き、パフォーマンスを最大化します

メンバー育成

チームメンバーの成長を支援し、能力向上を促進します

モチベーション維持

チームの士気を高く保ち、困難な状況でも前向きに取り組める環境を作ります

ステークホルダー管理業務

業務

内容

利害関係者特定

プロジェクトに関わる全ての利害関係者を特定します

コミュニケーション計画

各利害関係者に対する適切なコミュニケーション方法を計画します

エスカレーション

必要に応じて上位者への報告・相談を適切に行います

合意形成

異なる利害を持つ関係者間の合意を形成します


求められる価値観

顧客満足の最優先

顧客満足と信頼関係の醸成を最も重視します

Ragate PMにとって、最も重要な成果指標は顧客満足度です。スケジュール通りに納品することは重要ですが、それは手段であって目的ではありません。

  • 顧客のビジネス成功に真に貢献する
  • 顧客の期待を超える価値を提供する
  • 長期的な信頼関係を構築する
  • 次のビジネス機会に繋がる関係性を築く

指揮者としての責任

チームの専門性を引き出し、最高の成果を生み出す責任を負います

PMは何でも屋ではありません。自ら全てを行うのではなく、チームメンバーの専門性を最大限に引き出すことが求められます。

  • メンバーの強みを理解し、適切な役割を与える
  • メンバーが力を発揮できる環境を整える
  • チーム全体として最高の成果を生み出す
  • 成功はチームの功績、失敗は自らの責任と捉える

ビジネス貢献への意識

プロジェクト単体ではなく、ビジネス全体への貢献を意識します

PMは、プロジェクトの成功だけでなく、会社のビジネス成長にも責任を負います。

  • 収益性を意識したプロジェクト運営
  • アップセル・クロスセルの機会創出
  • 顧客との継続的な取引関係の構築
  • 会社の成長に寄与する意識

リスクへの先手対応

問題が顕在化する前に手を打ちます

優れたPMは、問題が起きてから対処するのではなく、問題が起きる前に対策を講じます。

  • リスクを先読みする洞察力
  • 事前対策の立案と実行
  • エスカレーションの適切な判断
  • 危機管理能力

求める人物像

Ragate PMとして求められる人物像は以下の通りです。

  • 顧客満足と信頼関係構築を最優先にできる方
  • チームメンバーの専門性を引き出し、指揮者として統率できる方
  • ビジネス機会の創出に積極的に取り組める方
  • リスクを先読みし、事前に対策を講じられる方
  • 不確実な状況下でも適切な意思決定ができる方
  • 成功はチームの功績、失敗は自らの責任と捉えられる方

RagateのPMは、プロジェクトの成功と顧客との長期的な関係構築を両立させる存在です。単なるプロジェクト管理者ではなく、顧客のビジネスパートナーとして、そしてチームの指揮者として、真の価値を創出します。そのような責務を担う人材を、当社は求めております。


本書は、PM職種への理解促進を目的としております。詳細については、所属部門長にお問い合わせください。

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FAQ

よくあるご質問

A
PMOはプロジェクト推進・価値創出の実行を担い、チームの一員として成果物を創出します。一方PMは、プロジェクト全体を統率し、意思決定を行う責任者です。また、PMにはアップセル・クロスセルによるビジネス機会創出の責務があり、顧客との長期的な関係構築を担います。
A
PM自身が開発に精通している必要はありません。PMは「指揮者」として、チームメンバーの専門性を引き出す役割を担います。ただし、技術的な課題の本質を理解し、エンジニアの提案や懸念を適切に評価できる程度の技術理解は必要です。
A
アップセルは現在のプロジェクト範囲を拡大する提案、クロスセルは顧客の他の課題に対する新たなソリューション提案です。単なる営業活動ではなく、顧客のビジネスを深く理解し、真に価値ある提案を行うことで、結果としてビジネス機会が生まれます。
A
定量的な指標だけでなく、継続的な取引関係の構築、顧客からの信頼度、次のプロジェクト機会の創出などを総合的に評価します。スケジュール通りに納品しても顧客が満足していなければ成功とは言えません。
A
顧客との信頼関係構築力、チームを統率するリーダーシップ、ビジネス感覚の3つが重要です。技術の詳細よりも、顧客のビジネス課題を理解し、チームの専門性を引き出して成果に繋げる能力が求められます。
A
PMは「成功はチームの功績、失敗は自らの責任」という姿勢を持つことが求められます。問題が発生した際には、責任を負いつつも建設的に解決策を見出し、チームと顧客の信頼を維持することが重要です。
A
顧客のビジネス課題を起点としたプロジェクトが中心となります。AWSを主軸としたクラウド導入、データ基盤構築、AI/ML活用等、幅広い領域に関与いたします。PMは特定の技術領域に閉じるのではなく、顧客のビジネス成功を最優先に考えます。
A
PMOとして顧客対応力、プロジェクト推進力を磨いた後、PMへステップアップすることは一般的なキャリアパスの一つです。PMOでの経験は、PMとしてチームを統率する際の実践的な知見となります。

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