なぜ今、クラウドライセンスなのか
クラウドコンピューティングが企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支える基盤技術として定着する中、AWS(Amazon Web Services)の専門知識を持つ人材の重要性はますます高まっています。当社においても、AWS認定資格の取得は人事評価制度における重要な定量指標として位置づけられており、社員のスキルアップとキャリア形成において欠かせない要素となっています。
しかし、これまでの資格取得支援には大きな課題がありました。書籍による独学や、Udemyをはじめとする動画学習プラットフォームを活用した学習支援を行ってきましたが、実際の試験問題との乖離が大きく、十分な試験対策とはいえない状況が続いていました。結果として、試験の合格率は期待する水準に達しておらず、不合格となった社員のモチベーション低下や、再受験への心理的ハードルの上昇といった負の連鎖が生じていました。
こうした状況を打開すべく、社員から「より実践的な試験対策ツールを導入してほしい」という声が上がりました。この要望を受けて、複数の学習プラットフォームを比較検討した結果、「クラウドライセンス」の導入を決定しました。
クラウドライセンスがもたらす学習体験の革新

クラウドライセンスは、2015年から運営されているAWS認定試験のオンライン学習サイトで、すでに70,000人以上の利用者を誇る実績あるプラットフォームです。AWSだけでなくGCP(Google Cloud Platform)認定試験も含めた18科目の試験対策が可能で、日本一の合格者レビュー件数を持つことからも、その信頼性の高さがうかがえます。
実際に導入してみて、最も驚いたのは問題の精度の高さです。実際の試験問題に極めて近い、あるいは一致する問題が非常に多く含まれており、良い時には試験問題の50%程度が学習した問題と同じ、または類似した内容であることがわかりました。まさに自動車免許の学科試験における「ウルトラ講習」のような存在で、効率的かつ確実に試験対策を行うことができます。
クラウドライセンスの学習方法は多様です。WEB問題集での反復学習、動画による視覚的な理解、そして実際の試験環境を再現した本試験モードでのシミュレーションなど、複数のアプローチで知識を定着させることができます。単に問題を解くだけでなく、詳細な解説を通じてAWSの仕組みを深く理解できる点も大きな魅力です。
社員の声を形にする組織文化
今回のクラウドライセンス導入は、社員からの要望を素早く制度化した好事例となりました。現場で実際に資格取得に挑戦している社員の生の声を聞き、その課題を真摯に受け止め、スピーディーに解決策を実行に移すことができました。
これは当社が大切にしている「社員一人ひとりの成長が会社の成長につながる」という考え方の表れでもあります。トップダウンで制度を押し付けるのではなく、ボトムアップで上がってきた意見を尊重し、実現可能な形で制度化していく。こうした双方向のコミュニケーションが、より実効性の高い支援制度の構築につながっています。
今後の展望:先端技術への継続的な投資
クラウドライセンスの導入は、当社の技術力向上への取り組みの一環に過ぎません。現在、お客様に対して生成AIに関するプロフェッショナルサービス(アドバイザリー、開発支援など)を提供している当社にとって、最新技術のキャッチアップは生命線です。
今後も「とりあえず触って価値を検証する」という実践的なアプローチを大切にしながら、先端技術の習得と情報発信を継続していきます。クラウドライセンスのような効果的な学習ツールの導入はもちろん、社内勉強会の開催、外部セミナーへの参加支援、技術ブログの執筆奨励など、多角的な施策を展開していく予定です。
また、AWS以外のクラウドプラットフォームや、機械学習、データ分析、セキュリティなど、関連する技術領域についても、社員のニーズに応じて学習支援を拡充していく方針です。技術の進化スピードが加速する中、社員が常に最新の知識とスキルを身につけられる環境を整備することは、企業としての競争力を維持・向上させる上で不可欠です。