セミナー全体の印象、実践的なAI活用が中心テーマ
今回のセミナーでは、AI技術の実務活用が中心テーマでした。各社とも「AIの可能性」を語るのではなく、「現在の課題をAIでどう解決するか」という具体的な提案をされていたのが印象的です。
特に人材不足という業界で幅広く見受けられる課題に対して、AIによる補完という現実的なアプローチが多く見られました。これは、私たちRagateが直面している課題とも重なります。
実際、Ragateでも複数のプロジェクトを同時に進行する中で、PMの負担が増えているのが現状です。セミナー会場では、同じような課題を抱える参加者が多く、活発な質疑応答が行われていました。
各社のプレゼン内容とRagateでの活用可能性
システムインテグレータ(吉田様)、プロジェクト管理の課題をデータで可視化
プロジェクト管理の3大課題
プロジェクトマネジメントDAY2024のアンケート結果では、以下の3つが最多回答でした。
品質・リスクが分かりづらい、管理方法がバラバラ、進捗が分かりづらい。この3つの課題は、まさに私が日々感じていることでもあります。
私自身、他業種からの転職でPM業務の難しさを痛感しています。特に、現場の肌感覚では見えにくい「品質・リスク」をデータで可視化するアプローチは、Ragateでも参考になりそうです。

AI活用の2つの軸
同社では、AIの活用を以下の二軸で進めているとのことです。
データ可視化でプロジェクトを把握。進捗・原価・要員・品質データを可視化するツールを使用して、プロジェクトの状況をリアルタイムに管理・確認できるようにしているそうです。
もう一つは、PMBOKとデータナレッジでPMを育成。PM知識の基準をPMBOKに定め、体系化したベストプラクティスを習得するようにしているとのことでした。また、可視化ツールで得られた情報を元にナレッジ共有とOJTを徹底して実施しているとのことです。

Ragateでの活用可能性
Ragateでも、プロジェクト管理の可視化は課題の一つです。特に、複数のプロジェクトを同時に進行する中で、「どのプロジェクトがリスクを抱えているか」「品質に問題がないか」を早期に発見する仕組みが必要です。
セミナー後、社内でこの話題を共有したところ、同じPMをしている同僚から「ぜひ導入したい」という声が上がりました。AIを活用したデータ可視化ツールの導入を検討し、プロジェクトの状況を定量的に把握できる環境を整備していきます。
アツメル(山口様)、要件定義の「難所」をAIで攻略
「要件定義は最大の難所」
「要件定義は最大の難所」という言葉から始まったプレゼンでした。DX・効率化ツール開発を手がける同社が提供する「Kakusill」は、AI仕様書エディターとして興味深い機能を備えています。
主な機能として、AIエージェントによる仕様書レビュー、関連資料の検索サポート、バージョン管理の支援、テストフロー作成などがあります。「資料を探して、修正して、またバージョン管理して、関連資料を探して...」という煩雑なタスクをAIがサポートしてくれるツールとのことです。
特に、仕様書の抜け漏れをAIが自動でレビューする機能は、要件定義の質を上げ、結果的に所要時間の短縮にもつながるメリットがありそうです。実際、過去のプロジェクトで要件定義の抜け漏れが原因で、後工程で大きな手戻りが発生した経験があるため、この機能には強く興味を持ちました。
Ragateでの活用可能性
要件定義フェーズでの抜け漏れは、プロジェクトの後半で大きな問題になります。実際、過去のプロジェクトで要件定義の抜け漏れが原因で、開発フェーズで手戻りが発生し、スケジュールが遅延した経験があります。
AIを活用した仕様書レビュー機能は、品質向上と工数削減の両立を実現できる可能性があります。Ragateでも、要件定義の品質向上は重要な課題です。AIツールの導入を検討し、仕様書の品質を担保しながら、要件定義にかかる時間を短縮していきます。

スリーシェイク(砂崎様)、データ連携のスパゲッティ化を解決
ノーコードETLツール「Reckoner」
ETLとは、データの抽出(Extract)・変換(Transform)・書き出し(Load)という一連のプロセスで、データウェアハウスへの統合を指します。
同社が着目しているのは、「いかにデータを正確に準備するか」という点です。SaaSが乱立する中、システム連携はスパゲッティ化しがちで、権限管理(ガバナンス)やヒューマンエラーに悩まされる企業が増えています。
Reckonerは、一つのシステムに複数のSaaS製品が連携されていても、「Salesforce」や「kintone」「Hubspot」等それぞれの対応製品の仕様の違いをAIによって吸収することで、ノーコードで橋渡しをすることが可能です。大規模なデータ取り扱いプロジェクトでの活躍が期待されるツールです。
Ragateでの活用可能性
Ragateでも、複数のSaaSツールを連携させるプロジェクトが増えています。現在進行中のプロジェクトでも、Salesforce、kintone、Hubspotの3つのSaaSツールを連携させる必要があり、データ連携の複雑さがプロジェクトのリスク要因の一つになっています。
AIを活用したETLツールの導入により、データ連携の複雑さを軽減し、プロジェクトのリスクを低減できる可能性があります。特に、各SaaSツールの仕様の違いをAIが自動で吸収してくれる点は、エンジニアの負担を大幅に減らせそうです。
FAKE(高橋様)、デザイン業務のAI活用でマルチプレーヤー体制を構築
「デザインドリブン」という概念
UI/UXデザインから開発までを担う同社は、「デザインドリブン」という概念を推進されています。プロトタイプ段階からAIを活用し、あえて先にデザインを走らせてプロトタイプを繰り返すというアプローチが特徴的です。
これまでは分担が必要だったプロトタイプ作成に必要なデザイン業務でAIを活用し、ほかのメンバーへの連携を削減できているそうです。従来の役割分担にかかるコストをAIに任せることで、チーム全員がマルチプレーヤーとして機能する体制を構築されているとのことです。
「なくなるタスク」と「増えるタスク」を明確化しているそうで、誰かの仕事を代行させているのではなく、全員をマルチプレーヤーにするというポジティブな捉え方が印象的でした。
個人的な感想ですが、デザイン主体の会社という事で語り口もスライドも他の三社と大きく雰囲気が異なりました。案件に携わっていくうちに、きっと多様な企業文化が生まれるのでしょう。少々感慨深くなりました。
Ragateでの活用可能性
Ragateでも、デザインと開発の連携は課題の一つです。実際、プロトタイプ作成時にデザイナーと開発者の間で認識のずれが発生し、手戻りが発生することがあります。
AIを活用することで、デザインと開発の間の連携コストを削減し、チーム全体の生産性を向上できる可能性があります。特に、プロトタイプ段階でのデザイン業務をAIで支援することで、開発チームがより早く、より良いプロトタイプを作成できるようになりそうです。
Ragateとしての学びと気づき
今回のセミナーを通じて、AI技術が「なくなるタスク」と「増えるタスク」を明確化しつつある段階に入ったことを実感しました。
各社の提案は具体的で実践的なものが多く、当社でもこれらのツールや考え方をどのように取り入れていくか、検討していく必要があります。
特に、プロジェクト管理の課題(品質・リスクが見えづらい、進捗が分かりづらい)に対して、AIを活用したデータ可視化ツールが有効であることが分かりました。Ragateでも、複数のプロジェクトを同時に進行する中で、プロジェクトの状況を定量的に把握し、リスクを早期に発見する仕組みが必要です。
要件定義フェーズでの抜け漏れは、プロジェクトの後半で大きな問題になることがあります。AIを活用した仕様書レビュー機能は、品質向上と工数削減の両立を実現できる可能性があります。
Ragateでの今後の取り組み
プロジェクト管理の可視化ツールの導入検討
複数のプロジェクトを同時に進行する中で、プロジェクトの状況を定量的に把握し、リスクを早期に発見する仕組みを整備します。AIを活用したデータ可視化ツールの導入を検討し、進捗・原価・要員・品質データを可視化できる環境を構築していきます。
要件定義の品質向上ツールの導入検討
要件定義フェーズでの抜け漏れを防ぐため、AIを活用した仕様書レビュー機能の導入を検討します。仕様書の品質を担保しながら、要件定義にかかる時間を短縮していきます。
データ連携の複雑さを軽減するツールの導入検討
複数のSaaSツールを連携させるプロジェクトが増えている中、データ連携の複雑さを軽減するため、AIを活用したETLツールの導入を検討します。データ連携の複雑さを軽減し、プロジェクトのリスクを低減できる可能性があります。
デザインと開発の連携コストを削減
デザインと開発の間の連携コストを削減するため、AIを活用したデザイン支援ツールの導入を検討します。プロトタイプ段階でのデザイン業務をAIで支援することで、開発チームがより早く、より良いプロトタイプを作成できるようになります。
まとめ
今回のセミナーを通じて、AI技術が「なくなるタスク」と「増えるタスク」を明確化しつつある段階に入ったことを実感しました。
各社の提案は具体的で実践的なものが多く、Ragateでもこれらのツールや考え方をどのように取り入れていくか、検討していく必要があります。
特に、プロジェクト管理の課題解決、要件定義の品質向上、データ連携の複雑さの軽減、デザインと開発の連携コスト削減など、AIを活用することで、プロジェクトの品質向上と工数削減の両立を実現できる可能性があります。
Ragateとして、AI時代のシステム開発に積極的に向き合い、お客様により良いサービスを提供していきます。















