2025年7月LT会レポート

2025年7月LT会レポート

パブリック社内報
最終更新日:2025年08月13日公開日:2025年07月24日
水野 渚
writer:水野 渚
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2025年7月25日に月に1回の社内イベント「Ragateライトニングトーク(LT)会」が開催されました。

なぜ、IT企業である私たちが、業務時間内にこのようなイベントを開催しているのか。 それは、この一見ゆるやかなイベントが、実はRagateの成長を支える「文化」そのものを体現しているからです。

先日開催されたLT会では、営業、開発、組織づくり、そして新たな技術への挑戦と、実に多様なテーマで5名のメンバーが登壇しました。

業務中の18時からLT会が開催されました。
この日の夕食は、会社から支給されたお弁当を手に、和やかな雰囲気の中でテーブルを囲みます。リラックスした空気の中、これから始まるセッションへの期待感が高まっていきます。この「オン」と「オフ」が心地よく融合する時間も、Ragateらしさの一つかもしれません。

LTテーマを大公開!

【柳澤さん:プロジェクトの進め方について

トップバッターとして登壇したのは、営業チームの柳澤さん。柳澤さんの発表は、Ragateのプロジェクトがどのようにしてお客様の元で始まり、形になっていくのか、そのプロセスを解き明かすものでした。私たちが手掛けるプロジェクトは、単に「言われたものを作る」のではありません。お客様のビジネスが抱える本質的な課題は何か、その課題を解決し、事業を成功へと導くためにはどのようなIT戦略が必要なのか。その最も上流の工程から、お客様のパートナーとして伴走します。

柳澤さんが特に強調していたのが、「グランドデザイン」と「プロジェクトロードマップ」の重要性です。

「プロジェクトの初期段階で、お客様と私たちの間で『何を、なぜ、いつまでに、どのように実現するのか』という全体像を共有し、合意形成することが、プロジェクト成功の9割を決めると言っても過言ではありません」

そう語る柳澤さんの言葉には、これまで数多くのお客様と真摯に向き合ってきた経験からくる重みがありました。グランドデザインとは、いわばプロジェクト全体の設計図。そしてロードマップは、ゴールまでの道のりを具体的に示す地図です。これらを丁寧に、かつ高い解像度で描き出すことで、初めてお客様と私たちが同じ未来を見つめ、ぶれることのない信頼関係を築くことができるのです。

この発表は、エンジニアにとっても、日々の開発業務がお客様のビジネスにどう貢献しているのかを再認識する貴重な機会となりました。お客様との間に生まれる認識の齟齬(そご)をいかにしてなくし、チーム一丸となってゴールを目指すか。そのヒントが、柳澤さんのプレゼンテーションには詰まっていました。


【益子さん:AWSの最新動向とパートナー戦略】

続いてマイクを握ったのは、代表の益子さん。益子さんからは、私たちがビジネスの中核に据えるAWS(アマゾン ウェブ サービス)の最新アップデート情報と、今後の技術トレンドの傾向についてのプレゼンテーションが行われました。

発表内容は非常に専門的。例えば、GPU搭載のEC2インスタンス(仮想サーバー)の大幅な料金引き下げや、VMwareとの連携サービス、コンテナ管理を簡素化する新しいサーバーのリリースなど、具体的なアップデート情報が次々と共有されます。

「AWSが、これまでGoogle Cloudが得意としてきた領域に、本気で追いつき、追い越そうとしている。この動きは、今後の私たちの技術選定や提案の幅に大きな影響を与えるはずです」

益子さんの言葉に、会場のエンジニアたちは真剣な表情で頷きます。
これは単なる情報共有ではありません。世の中の技術トレンドが今、どちらの方向を向いているのか。その流れを的確に読み解き、次の一手として、お客様にどのような価値を提供すべきか。経営者の視点から、私たちに未来を先読みするためのヒントを与えてくれる、そんな時間でした。

また、AWSパートナーとして活動する私たちにとって、非常に興味深いニュースもありました。AWSが提供するベストプラクティス(最も効率的・効果的とされる手法)ガイドの日本語版がリリースされたことや、毎年ラスベガスで開催されるAWSの世界的なカンファレンスの話題など、私たちの専門性をさらに高めるための情報が満載でした。

常に最新の技術動向をキャッチアップし、それを戦略的に活用していく。Ragateがお客様から信頼されるテクノロジーパートナーであり続けるための、知的好奇心と探究心を改めて刺激される発表でした。


【久保さん:Gemini Proで作る土地探し支援アプリ】

3番目に登壇した久保さんは、Googleの生成AI「Gemini Pro」を活用して、わずかな時間でユニークなアプリケーションを開発した体験をシェアしてくれました。

久保さんが作成したのは、なんと「土地探し支援アプリ」。
Webサイトに掲載されている物件の概要をコピー&ペーストするだけで、AIがその物件のメリット・デメリットを瞬時に分析。それだけでなく、「日当たりを重視するご家庭ならここがおすすめ」「静かな環境を求めるなら、この点が少し気になるかもしれません」といったように、ユーザーの立場に立った具体的なアドバイスまで提示してくれるという優れものです。

この発表は、私たちに生成AIが持つ無限の可能性を改めて見せつけてくれました。アイデアを思いついた時、それをすぐに形にできる。専門的なプログラミング知識がなくとも、対話を通じて誰もがクリエイターになれる。そんな未来が、もうすぐそこまで来ていることを実感しました。

最新のテクノロジーにいち早く触れ、それを「面白い!」という純粋な探究心で動かし、自分たちの手で新たな価値を創造してみる。久保さんの挑戦は、Ragateが大切にする遊び心とフットワークの軽さを象M徴する、素晴らしいプレゼンテーションでした。


【米山さん:「わからない」を放置しない。チームで育てるための仕組みづくり】

次に登壇した米山さんは、これまでとは少し角度の違う、「組織」と「人」に関するテーマで発表を行いました。

テーマは「新人や新規プロジェクトメンバーが直面する『わからない』を、どうすれば解消できるか」人が「わからない」と感じる原因を分析します。
「ゴールが不明確」「何がまずい状態なのか判断できない」「誰に聞けば良いのかわからない」「そもそも参考になる資料がない」。これらの原因を一つひとつ掘り下げ、解決策を提案してくれました。
例えば、「誰に聞けば良いかわからない」という課題に対しては、「質問の種類ごとに担当者を明確にする」「メンター制度をより機能させる」といった具体的なアクションプランを提示。さらに、「わからないことを質問しやすい心理的な安全性」をチーム全体で作ることの重要性も強調していました。

この発表は、特にチームをまとめるリーダー陣にとって、多くの気づきを与えるものでした。私たちは、個々のスキルが高いプロフェッショナル集団であると同時に、全員で仲間を育て、チームとして成長していく組織でありたいと願っています。

米山さんの発表は、そのための具体的な道筋を示してくれました。「わからない」を個人の問題にせず、組織全体の課題として捉え、仕組みで解決していく。メンバー一人ひとりの成長に真摯に向き合う、Ragateのカルチャーが垣間見える発表でした。


【星野さん:FlutterとAIで作るアプリ】

最後の登壇者、星野さんは、現在進行形で挑戦しているアプリケーション開発の「途中経過」を共有してくれました。使用している技術は、クロスプラットフォーム開発で注目される「Flutter」。そして開発の相棒は、GeminiとCopilotという二つの生成AIです。

星野さんは、開発の初期段階でつまずいた点や、AIに助けられた場面などを、非常にオープンに語ってくれました。
「正直、まだまだ未完成です。でも、今日のこの発表をきっかけに、皆さんからフィードバックをもらって、さらにブラッシュアップしていきたいと思っています」

そして、この発表が素晴らしいのは、これが次のLT会への「予告編」になっている点です。
「これからLT会で定期的に進捗を報告できるように頑張ります!」
星野さんの宣言に、会場からは温かい拍手と「楽しみにしています!」という声援が送られました。

一人の挑戦が、次の誰かの挑戦を後押しする。そして、その連鎖が組織全体の成長エンジンとなっていく。そんな未来を予感させる、希望に満ちたプレゼンテーションでした。

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