製販一体で、SI市場の次の勝ち筋を取りにいく——資本提携で変えること、変えないこと

益子 竜与志
益子 竜与志
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最終更新日:2026年06月20日公開日:2026年06月20日

第9期、おかげさまでRagateは過去最高益で決算を迎えることができました。

ただ、僕の中では「やった、過去最高だ」という高揚感より、「ここからどう加速させるか」という気持ちのほうがずっと大きいんです。なぜなら第10期、Ragateは新しい成長ドライバーとして、株式会社サーバーワークスさんとの戦略的な資本業務提携に踏み切ったからです。

ずっと一緒に仕事がしたいと願ってきた会社と、ようやく同じ船に乗れた。嬉しさと同時に、身が引き締まる思いです。今回は、この資本業務提携にあたって僕がいま何を考え、どんな覚悟でシナジーの最大化に向き合おうとしているのか——経営者としての心構えと意気込みを、正直に綴ってみたいと思います。

第9期、過去最高益で着地できました

まずは率直に。第9期、過去最高益で決算を迎えられたことを、応援してくださった皆さんに感謝します。お客さん、メンバー、パートナーの皆さん、本当にありがとうございます。

とはいえ、Ragateはまだまだ小さな会社です。創業から数えて10期目、丸9年近く経営してきて、正直、経営者として反省すべき点は山ほどありました。もっと早く動けたこと、もっと大きく張れたこと、いくつも思い当たります。

それでも、自分の信念を曲げずにここまでやってこられた。その一点については、自分をほめてやりたいなと思っています。そしてこれからは、社内からも社外からも、きちんと大きな評価をしてもらえる会社にしていきたい。過去最高益は通過点で、本当に目指したいのはその先です。

なぜ今、戦略的な資本提携なのか

第10期以降、会社として、事業として、加速度的にシェアを伸ばしていきたい。そう考えたとき、その成長ドライバーとして選んだのが今回の戦略的資本業務提携でした。

Ragateがこれまで培ってきたノウハウやナレッジ、そして信条は、いままさに市場が求めている企業像そのものだと、僕は本気で信じています。

戦略は語るけれど実行はしない、いわゆる「絵に描いた餅」を提供して終わるコンサルティングファームでもない。要件定義を待って受け身で手を動かすだけのSI企業でもない。その両面の属性を併せ持ち、戦略の超上流から実装・運用まで一気通貫で伴走支援する——それがRagateの姿です。この立ち位置を、もっと多くのお客さんに届けたい。だからこそ、ここで一段ギアを上げる必要があったんです。

相手は、ずっと一緒に仕事がしたかったサーバーワークスさん

提携の相手は、株式会社サーバーワークスさん。以前から、ずっとご一緒したいと願っていた会社です。

サーバーワークスさんはAWSプレミアティアサービスパートナーとして1,540社を超えるクラウド導入・運用を支援してこられた、国内有数のクラウドインテグレーター。子会社のG-genさんを通じてGoogle Cloud領域にも展開され、マルチクラウド対応のグループ体制を築かれています。

両社はお互いに先進技術に強い。だからこそ、力を合わせれば——特にクラウド技術とAI周辺については、業界内でも屈指の技術力を誇れると思っています。サーバーワークスグループの大規模な顧客基盤・エンタープライズのインフラ実績と、Ragateの最新鋭のAI・サーバーレス技術。この掛け合わせが生むシナジーを、僕は本気で最大化させにいきます。

これからのSI市場で、受け身は通用しない

ここで、市場の話を少しだけ。

これからのSI市場は、いままでのように要件定義を待って受け身で開発する、というやり方では正直もう厳しい。5フォースの言葉を借りるなら、AIという強力な「代替品」が登場し、その普及とともに買い手側のリテラシーがぐんぐん上がっている。結果として、買い手側の交渉力が日に日に増しているんです。

しかもAIは情報があふれかえっていて、ユースケースや概念の話に、お客さんはもう少し疲れてきている感じがします。「で、結局うちは何をどう変えればいいの?」と。

だからこれからのマーケティング施策、たとえばMQLを生む施策も、もっと「実行がイメージできる」ものでなければ刺さらない。概念ではなく、動く絵を見せる。そのためには、開発者とマーケター、そして営業——この3つのロールが「製販一体」の考えを持って連携する必要があります。作る人、伝える人、届ける人が分断されていたら、もう勝てない時代なんですよね。

サービスは変えない。でも、販売チャネル戦略は大きく変える

誤解のないように言っておくと、Ragateが持つサービスそのものに、大きなピボットはありません。AI時代に合わせた調整はもちろん続けていきますが、根っこの価値提供は変えない。ここは創業以来ぶれていない自信があります。

一方で、販売チャネル戦略については、この資本業務提携を機に大きく変えていきます。そして、変えるだけでなく、ちゃんと実行する。良いサービスを持っていても届く場所が限られていたら意味がない。サーバーワークスさんとの提携は、この「届け方」を一段スケールさせる絶好の機会だと捉えています。

資本提携で、僕が一番大切にしていること

正直に言うと、僕は資本提携の経験が豊富にあるわけではありません。それでも、個人的に強く心がけていることがひとつあります。

それは、まず人間関係を醸成すること。

いきなりビジネストークから入らない。まずは自分の人となりを知ってもらって、相手の人となりも知る。そのうえで「じゃあ、どんな連携ができるだろう」と議論する。素晴らしい議論は、素晴らしい人間関係からしか生まれない——これは僕が社会人2年目からずっと貫いているポリシーなんです。だからまずは、とにかく仲良くなる。遠回りに見えて、これが一番の近道だと思っています。

それから、もうひとつ正直なところを。「大手企業と組んだんだから、ビジネスは簡単でしょ?」と思われがちですが、決してそんなことはありません。実際の肌感としては、ちょっと距離感の近いアライアンス、くらいの感覚です。ここから一緒に汗をかいて、信頼を積み上げて、初めてシナジーが本物になる。簡単な道だなんて、これっぽっちも思っていません。

今期はホップ。来期がステップ、再来期がジャンプ

今年、第10期はホップみたいなものだと捉えています。来期がステップ、再来期がジャンピング。段階を踏んで、確実に、でも力強く跳んでいく。焦って一足飛びにいこうとは思っていません。

長期的なRagateの成長像を一緒に描いて、そこに共感してくれる。そんな素敵なパートナーと出会えたことに、心から感謝しています。

そして最後に、これだけははっきり言わせてください。

Ragateは、ずっと残り続けます。

僕のこだわりと想いが詰まったこの会社を、もっと強く、もっと多くの人に必要とされる存在にしていく。第10期、ここからが本当のスタートです。これからのRagateを、どうか楽しみにしていてください。

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