営業段階で決まるプロジェクトの成否|構想策定こそが最重要である理由

営業段階で決まるプロジェクトの成否|構想策定こそが最重要である理由

最終更新日:2025年10月25日公開日:2025年10月25日
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「営業提案なんて、ざっくり話して受注できればいいでしょ?」そんな風に思っている人もいるかもしれません。でも僕は、営業提案の段階でプロジェクトの成功は9割決まると考えています。

なぜなら、営業提案とは単なる「受注のための活動」ではなく、顧客と「何を解決するのか」「どう実現するのか」をすり合わせる、プロジェクトの起点だからです。ここで描いたグランドデザインが、その後のすべての指針になります。

今回は、なぜ僕が営業段階での構想策定を最重視しているのか、そしてRagateがどんな提案を行っているのかをお話しします。

営業提案とは、プロジェクトの起点である

多くの企業では、営業とエンジニアリングが分断されています。営業は「とりあえず受注」を目指し、エンジニアは「後から要件を詰める」という流れです。でも、この進め方には大きなリスクがあります。

なぜなら、営業段階で描いた構想が曖昧だと、プロジェクトが始まってから「思っていたのと違う」という齟齬が生まれるからです。顧客は期待していたものと違うものを受け取り、僕たちは想定外の手戻りに追われる。これでは誰も幸せになりません。

だからこそ、営業提案の段階で具体的な構想を示すことが重要なのです。顧客が置いてかれることなく、お互いに同じゴールを見据えた協力体制を築く。これが、プロジェクト成功の土台になります。

構想策定で明確にすべきこと

では、営業提案の段階で何を明確にするべきなのか。僕たちRagateが重視しているポイントを挙げてみます。

まず、グランドデザインです。顧客が抱えている課題を起点に、どんな未来像を描くのか。現状と理想のギャップを埋めるための全体像を示します。これがないと、個別の施策が場当たり的になり、プロジェクト全体の方向性を見失います。

次に、マイルストーンです。ゴールまでの道のりを段階的に分解し、いつ何を達成するのかを明示します。これにより、顧客も僕たちも進捗を可視化でき、途中で軌道修正が必要になったときにも柔軟に対応できます。

そして、データ移行のソリューションです。既存システムからのデータ移行は、多くのプロジェクトで最大の難関になります。どのデータをどう移すのか、移行中の業務継続性をどう担保するのか。これを事前に設計しておくことで、後から「移行できない」という事態を防げます。

さらに、システム構成と技術選定です。クラウド基盤は何を使うのか、どんなアーキテクチャで構築するのか。僕たちはAWSとサーバーレス技術を中心に提案していますが、それも顧客の課題や将来の拡張性を踏まえた上での選択です。技術選定の理由を明確に説明することで、顧客は安心してプロジェクトを進められます。

最後に、ビジネス成功指標です。システムを作ることが目的ではなく、ビジネス課題を解決することが目的です。だからこそ、プロジェクトが成功したかどうかを測る指標を最初に定義します。売上向上なのか、業務効率化なのか、ユーザー満足度なのか。これを共有することで、全員が同じゴールに向かって走れます。

なぜ僕が提案にこだわるのか

正直に言うと、僕は提案フェーズが一番好きです。顧客の課題を深く理解し、最先端の技術や先進的な手法を組み合わせて、最適なソリューションを組み立てる。このプロセスにワクワクします。

顧客の現状を分析し、未来像を描き、そのギャップを埋めるための道筋を示す。これは単なる技術提案ではなく、経営戦略とテクノロジーを掛け合わせた価値提案です。僕がGLOBIS経営大学院で学んだ経営戦略やマーケティングの知見と、AWSや先端技術の専門性を活かせる、最もクリエイティブな瞬間だと思っています。

そして何より、営業段階で具体的な提案を行うことで、顧客との信頼関係が生まれます。「この会社は本気で自分たちのことを考えてくれている」と感じてもらえる。その信頼が、プロジェクト全体を支える基盤になるのです。

プロジェクトの成否は、最初に決まる

冒頭で言った通り、営業段階で成功の9割が決まります。ここで描いた構想が曖昧だと、どれだけ優秀なエンジニアがいても、プロジェクトは迷走します。逆に、明確なグランドデザインとマイルストーンがあれば、チーム全体が同じ方向を向いて進めます。

だからこそ、僕はすべての提案に全力を注いでいます。顧客が抱える課題を深く理解し、最適なソリューションを提案する。そのプロセスこそが、Ragateの価値であり、僕が最も大切にしている仕事です。

もしあなたが、何か解決したい課題を抱えているなら、ぜひ僕に提案の機会をください。先端技術と戦略眼を駆使して、最適なソリューションを一緒に作り上げましょう。プロジェクトの成功は、最初の一歩から始まります。

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