【506名調査】社内問い合わせAIチャットボット|26%が活用するヘルプデスク効率化の最前線

益子 竜与志
益子 竜与志
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最終更新日:2026年03月06日公開日:2026年03月06日

「同じ質問に何度も回答する」「問い合わせ対応で本来業務に集中できない」——そんな課題を抱えていませんか?

本レポートでは、506名への独自調査から判明した「社内問い合わせ対応」での生成AI活用率26.5%の実態を分析。AIチャットボットによるヘルプデスク効率化の具体的手法と導入ステップを解説します。

本レポートの調査対象者

セグメント

Q1. あなたのメインの所属部門を教えてください

〇 1.情報システム部
OR
〇 2.DX推進室

Q2. サービス・システム導入の決裁権があるか教えてください

〇 1.自分自身に決裁権がある
OR
〇 2.自分に決裁権はないが、製品・サービスの選定や起案を行っている
OR
〇 3.選定や起案は行わないが、意見出しや情報収集などで関与している

性別

総数

男性

女性

総数

506

393

113

(%)

100.0%

77.7%

22.3%

年齢

総数

15歳未満

15歳~19歳

20歳~29歳

30歳~39歳

40歳~49歳

50歳~59歳

60歳以上

総数

506

0

0

31

161

172

130

12

(%)

100.0%

0.0%

0.0%

6.1%

31.8%

34.0%

25.7%

2.4%

都道府県

総数

北海道

青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県

群馬県

埼玉県

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

総数

506

22

2

2

1

1

3

10

5

5

3

29

26

110

46

6

3

2

2

3

4

5

18

33

5

1

9

58

21

5

1

1

2

4

8

3

5

10

3

2

15

3

2

1

1

1

4

(%)

100.0%

4.3%

0.4%

0.4%

0.2%

0.2%

0.6%

2.0%

1.0%

1.0%

0.6%

5.7%

5.1%

21.7%

9.1%

1.2%

0.6%

0.4%

0.4%

0.6%

0.8%

1.0%

3.6%

6.5%

1.0%

0.2%

1.8%

11.5%

4.2%

1.0%

0.2%

0.2%

0.4%

0.8%

1.6%

0.6%

1.0%

2.0%

0.6%

0.4%

3.0%

0.6%

0.4%

0.2%

0.2%

0.2%

0.8%

地域

総数

北海道

東北地方

関東地方

中部地方

近畿地方

中国地方

四国地方

九州地方

総数

506

22

19

224

76

100

18

20

27

(%)

100.0%

4.3%

3.8%

44.3%

15.0%

19.8%

3.6%

4.0%

5.3%

職業

総数

公務員

経営者・役員

会社員(事務系)

会社員(技術系)

会社員(その他)

自営業

自由業

専業主婦(主夫)

パート・アルバイト

学生

その他

総数

506

0

20

208

278

0

0

0

0

0

0

0

(%)

100.0%

0.0%

4.0%

41.1%

54.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

未既婚

総数

未婚

既婚

総数

506

158

348

(%)

100.0%

31.2%

68.8%

子供の有無

総数

子供有り

子供無し

総数

506

315

191

(%)

100.0%

62.3%

37.7%

「よくある質問」への対応をAIに任せる

「経費精算の方法を教えてください」「休暇申請のフローは?」「VPNの設定方法が分かりません」——情報システム部門や人事部門、総務部門には、毎日同じような問い合わせが寄せられます。

これらの定型的な問い合わせへの対応は、担当者の大きな負担となっています。しかし、生成AIを活用した社内問い合わせチャットボットを導入することで、この負担を大幅に軽減できます。

本レポートでは、Ragate株式会社が2025年12月に実施した506名への独自調査から、社内問い合わせ対応での生成AI活用の実態効果的な導入方法を詳しく解説します。


調査概要

本調査は以下の条件で実施しました。

  • 調査期間:2025年12月11日〜
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 有効回答数:506名
  • 調査対象:日本国内のビジネスパーソン(情報システム部門・DX推進室所属者)

社内問い合わせ対応でのAI活用:26.5%が実践中

活用領域における位置づけ

調査結果から、「社内問い合わせ対応・ヘルプデスク」での活用率は26.5%で、7つの活用領域の中で第5位となっています。

活用業務領域

活用率

順位

情報収集・調査・分析

39.2%

1位

システム開発・運用

37.4%

2位

コンテンツ作成・編集

30.9%

3位

議事録作成・要約

28.1%

4位

社内問い合わせ対応

26.5%

5位

クリエイティブ業務

17.2%

6位

翻訳・外国語対応

15.0%

7位

約4社に1社が社内問い合わせ対応で生成AIを活用しており、ヘルプデスク業務の効率化が着実に進んでいます。


社内問い合わせAIの活用シーン

シーン1:IT・システム関連の問い合わせ

対象となる問い合わせ例

  • パスワードリセット方法
  • VPN接続の設定方法
  • 社内システムの操作方法
  • PCトラブルシューティング
  • アカウント作成・削除依頼

AI活用の効果

  • 情報システム部門への問い合わせ件数を大幅削減
  • 24時間365日の即時回答が可能
  • 担当者は複雑な問題の対応に集中可能

シーン2:人事・労務関連の問い合わせ

対象となる問い合わせ例

  • 休暇申請の方法
  • 勤怠管理システムの使い方
  • 福利厚生制度の詳細
  • 各種届出の手続き
  • 就業規則の確認

AI活用の効果

  • 人事部門の定型業務を自動化
  • 従業員はいつでも必要な情報を取得可能
  • 手続きミスの削減

シーン3:経理・総務関連の問い合わせ

対象となる問い合わせ例

  • 経費精算の方法・基準
  • 備品購入の申請方法
  • 会議室予約の手順
  • 出張手配のルール
  • 契約書の確認依頼

AI活用の効果

  • 経理・総務部門への問い合わせ削減
  • 申請前の疑問を自己解決
  • ルールの周知徹底

従来のFAQシステムとの違い

生成AI活用の優位性

比較項目

従来のFAQシステム

生成AI活用

回答方式

キーワードマッチング

自然言語理解

質問の柔軟性

定型的な表現のみ対応

多様な言い回しに対応

回答のカスタマイズ

固定の回答文

質問に応じた回答生成

メンテナンス

FAQ項目の追加・更新が必要

ナレッジベースの更新のみ

複合的な質問

対応困難

複数要素を組み合わせて回答

追加質問への対応

対話不可

対話形式で深掘り可能

具体例

従来のFAQ

質問:「経費精算」
→ 経費精算に関するFAQ一覧を表示

質問:「タクシー代の精算方法と上限を教えて」
→ 「該当するFAQが見つかりません」

生成AIチャットボット

質問:「タクシー代の精算方法と上限を教えて」
→ 「タクシー代の経費精算は、以下の手順で行います。
   1. 領収書を保管
   2. 経費精算システムにログイン
   3. 「交通費」カテゴリを選択
   4. 利用日、区間、金額を入力
   
   なお、1回あたりの上限は5,000円です。
   5,000円を超える場合は、事前に上長の承認が必要です。
   
   他にご不明な点はありますか?」

構築方法:RAGによる社内ナレッジ連携

RAG(検索拡張生成)の活用

社内問い合わせAIを構築する際、RAG(Retrieval-Augmented Generation)が効果的です。

RAGのメリット

メリット

説明

ハルシネーション抑制

社内文書に基づいた回答で誤情報を防止

最新情報への対応

文書を更新すれば回答も更新

出典の明示

回答の根拠となる文書を提示可能

セキュリティ

社内データを外部に出さない構成が可能

構築ツール

調査データではDifyが5.5%の利用率を示しています。

DifyはノーコードでRAG環境を構築でき、社内問い合わせAIの構築に適しています。


「導入効果」ROIの試算

問い合わせ対応工数の削減

前提条件(情報システム部門の例)

  • 月間問い合わせ件数:500件
  • 1件あたりの対応時間:15分(平均)
  • 担当者の人件費単価:¥5,000/時

従来の対応工数

月間対応工数 = 500件 × 15分 = 125時間/月
月間人件費 = 125時間 × ¥5,000 = ¥625,000/月

AI導入後(70%をAIで対応と仮定)

AIで対応:500件 × 70% = 350件(自動対応)
人間で対応:500件 × 30% = 150件
月間対応工数 = 150件 × 15分 = 37.5時間/月
月間人件費 = 37.5時間 × ¥5,000 = ¥187,500/月

削減効果 = ¥625,000 - ¥187,500 = ¥437,500/月
年間削減効果 = ¥437,500 × 12 = ¥5,250,000/年

投資対効果

初期構築費用:¥3,000,000(目安)
月間運用費用:¥100,000(目安)
年間総コスト:¥3,000,000 + ¥100,000 × 12 = ¥4,200,000

1年目ROI = (¥5,250,000 - ¥4,200,000) / ¥4,200,000 = 25%
2年目以降ROI = (¥5,250,000 - ¥1,200,000) / ¥1,200,000 = 337%

導入のステップ

Step 1:現状分析(2週間)

項目

内容

問い合わせ分析

種類、件数、対応時間の把握

自動化対象の特定

定型的な問い合わせを抽出

ナレッジ整理

既存のマニュアル、FAQ等を棚卸し

Step 2:構築・設定(1〜2ヶ月)

項目

内容

ツール選定

Dify、Azure OpenAI等の選定

ナレッジベース構築

社内文書のアップロード・整備

チャットボット設定

プロンプト、UI、回答スタイルの設定

Step 3:パイロット運用(1ヶ月)

項目

内容

限定公開

特定部門での試験運用

品質検証

回答精度、ユーザー満足度の確認

改善

フィードバックに基づく調整

Step 4:全社展開(1〜2ヶ月)

項目

内容

周知

利用方法の全社アナウンス

教育

使い方ガイドの提供

サポート

問い合わせ窓口の設置

Step 5:継続改善(継続)

項目

内容

モニタリング

利用状況、回答品質の監視

ナレッジ更新

新規文書の追加、古い情報の更新

範囲拡大

対応可能な問い合わせ範囲の拡大


まとめ

本調査により、以下の点が明らかになりました。

  • 社内問い合わせ対応での活用率は26.5%で、約4社に1社が実践中
  • IT、人事、経理・総務など幅広い部門で活用可能
  • RAGによる社内ナレッジ連携でハルシネーションを抑制
  • 年間500万円以上のコスト削減も可能な高いROI
  • Dify等のノーコードツールで比較的容易に構築可能

社内問い合わせAIは、担当部門の負荷軽減と従業員の利便性向上を同時に実現できる施策です。本レポートの内容を参考に、導入を検討してください。


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